侍ジャパンの遊撃手は“究極の二択”か “指標1位”は未選出…試される井端監督の手腕

侍ジャパン・井端弘和監督【写真:加治屋友輝】
侍ジャパン・井端弘和監督【写真:加治屋友輝】

残り1枠は未定も…遊撃手は実質的に二択

 3月に開幕する第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を前に、連覇を目指す日本代表「侍ジャパン」の陣容がほぼ固まってきた。注目を集めるのが内野の要といえる遊撃手の存在だ。現時点では打力に優れている小園海斗内野手(広島)と高い守備力を誇る源田壮亮内野手(西武)の2人が選出されているが、特徴が対照的な2人の起用法を巡り、ファンの間でも議論を呼んでいる。

 遊撃手は“本命不在”で選出には頭を悩ませるポジションだった。セ・リーグではベストナインとゴールデングラブ賞の両方を受賞し、セイバーメトリクスの指標などを用いて分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)が算出した「WAR」でもトップだった泉口友汰内野手(巨人)が選出されず。パ・リーグでも新人ながらベストナインに輝いた宗山塁内野手(楽天)、ゴールデングラブ賞の紅林弘太郎内野手(オリックス)もメンバーには入らなかった。

 一方、メンバー入りした小園は2025年には首位打者と最高出塁率の2冠に輝いた打力が持ち味。だが、最近2年間は遊撃手の出場機会が減っており、守備範囲を示す指標「UZR」は2024年が遊撃手としてマイナス3.0、2025年もマイナス9.1と守備面で不安が残る。

 もう1人の源田は、2024年まで7年連続でゴールデングラブ賞を受賞した好守と、何よりも前回2023年に優勝メンバーだった経験が持ち味だ。だが、2025年は打率.209と苦戦し、規定打席にも到達できず。得点創出能力を示す「wRC+」は平均を大きく下回る59に終わった。

 米国代表はボビー・ウィットJr.内野手、ドミニカ共和国代表はヘラルド・ペルドモ内野手、プエルトリコ代表はフランシスコ・リンドーア内野手と、強豪国は非常に強力な遊撃手が出揃う見通し。過去のWBCで侍ジャパンは川崎宗則、中島裕之、坂本勇人らが正遊撃手を務めてきたが、現在は本命不在の過渡期とも言える。「打撃の小園」か「守備の源田」か、かつて名遊撃手として活躍してきた井端弘和監督の采配が、大きく勝敗を分けることになるかもしれない。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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