巨人入団で受けた衝撃「危ない集団じゃ…」 多摩川に並んだ高級車…18歳の忘れぬ光景

巨人、近鉄で活躍した香田勲男氏【写真:尾辻剛】
巨人、近鉄で活躍した香田勲男氏【写真:尾辻剛】

九州文化学園高・香田勲男監督、巨人若手時代を振り返る

 テレビで見ていたスターとの競演に心が躍った。巨人、近鉄で投手として活躍した香田勲男氏は、九州文化学園高の野球部監督に就任して5年目を迎えている。昨夏の長崎大会は決勝に進出。春夏通じて同校初の甲子園出場まであと一歩に迫った。自身の高校時代は佐世保工のエースとして3季連続で甲子園に出場。1983年ドラフトで巨人から2位指名を受けて入団した。

「最初はテレビで見たことがある選手がたくさんいて、凄い人たちがいるなあという感覚でした。当時は合同自主トレをみんなで多摩川でやっていたんです。新人は1月の7日とか8日から自主トレが始まって、15日ぐらいからは1軍のベテラン選手も来て、少しずつ体を動かすんですけど、ウオーミングアップとかは一緒にやっていましたね」

 現在、自主トレは温暖な地など、選手が各地に分かれて行うが、当時はまだチーム全体で動いていた時期。投手陣は江川卓、西本聖、定岡正二、角盈男、鹿取義隆らが主力で、野手は中畑清、原辰徳、篠塚和典らそうそうたるメンバーがそろっていた。当時はプロ野球中継といえば巨人戦。視聴率も高く、選手の人気もすさまじかった。

 そんなスター軍団が多摩川に集結。ベンツなど高級車がズラリと並ぶ光景を目の当たりにし「危ない集団じゃないかというぐらいの感じで、多摩川の土手に集まっていました」と振り返る。プロの世界の華やかさを垣間見た瞬間でもあったようだ。

 2月1日にキャンプインすると、ド迫力に圧倒されたと回顧する。「キャンプで実技が入ってくると、プロはやっぱり凄いなと感じました。ブルペン投球を『見にいけ』と言われて2軍から行った時、江川さんと西本さんが競うように投げていました。そういう選手がたくさんいて『うわ~!』と圧倒された記憶があります」。軽い調整だった自主トレ期間中と一転し、一流選手の本気モードに大きな刺激を受けたという。

 高卒1年目は体作りということもあり、2軍で力をつける日々。それでも「もうちょっと体力がつけばとか、もうちょっとうまくなれば何とかついていけるかなという感覚はありました」と気後れすることはなかったという。8月22日のイースタン・リーグ、西武戦(八千代台)では10三振を奪い、同リーグ8人目となるノーヒットノーランを達成。佐世保工3年夏の長崎大会決勝に続く快挙で、非凡さを示した。

 1年目は2軍で15試合に登板し5勝4敗、防御率3.95。2年目は6月9日の中日戦(ナゴヤ)でプロ初登板を果たして1回無失点に抑えたが、1軍登板はその1試合だけ。その後は2軍生活が続く中、同期入団で同じ右腕のドラフト1位・水野雄仁らと切磋琢磨しながら、1軍定着を目標に腕を磨いていった。

(Full-Count編集部)

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