巨人ドラ1は「まさに即戦力」 初実戦で1回完全…専門家も思わず絶賛「完成度が高い」

巨人新人3投手が初実戦…現地でチェックした野口寿浩氏が解説
新人トリオが1回無失点の“競演”でファンを沸かせた。巨人は11日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎で今キャンプ初実戦となる紅白戦を行い、ドラフト1位左腕の竹丸和幸投手が2三振を奪うなど上々の投球を披露。同2位・田和廉投手、同3位・山城京平投手も堂々の実戦デビューを果たした。
現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は、バックネット裏から3投手の投球をチェック。竹丸について「球に力がある」と評価し「完成度が高い。まさに即戦力という感じ。先発で使うんじゃないかと思います」と続けた。
ドラ1左腕は6回、白組の4番手で登板。先頭の佐々木を147キロ直球で空振り三振に仕留めると、続く岸田は捕邪飛に封じた。さらに2024年ドラフト1位・石塚は外角に沈むチェンジアップで空振り三振。ドラ1対決を制して3者凡退と素材の良さを見せつけた。
「ゆったりしたフォームだけど、途中から急に速くなる。それであれだけ力がある球を投げるから、慣れるまで打者は打ちにくいと思います。ガッチリしているわけでなくアスリート体形だけど、体力もありそう。チェンジアップは大きな武器になるでしょう。いい投手です」
崇徳高、城西大、鷺宮製作所を経て入団。大学、社会人を経験しただけに落ち着きも十分で「ルーキーはこの時期、精神的にも肉体的にも一番しんどい。その中であれだけやれている。緊張はしているはずだけど、それを見せずに投げ切っている」と称えた。
巨人の先発陣は山崎、戸郷ら右腕は充実している一方、左腕でローテーションに定着する存在が近年は不在。そんな状況もあり「先発争いに入ってくると思う。スッと出てこられる、いい素材。彼が出てくると巨人は戦い方の幅が広がる」と予想する。まだ伸びしろもありそうで「シーズンに入ると、もっと上がってくるんじゃないか」と期待を寄せた。
田和は最速149キロも制球にバラつき「課題がたっぷり」
同じく左腕の山城は紅組の6番手で7回に登板。泉口を遊ゴロ、リチャードは空振り三振に仕留めた。2死から中山に右前打を許したものの、最後は甲斐を投ゴロ。最速147キロの直球に力があり、変化球の切れの良さ、安定した制球もアピール材料となった。
「典型的なリリーフタイプだと思います。1回を全力でピシャリと抑えられる。球の切れも良さそう。貴重な左の中継ぎタイプに見えました。左の2人は本当にいいですよ」
一方で、やや評価が厳しくなったのが右腕の田和だ。白組の5番手で7回に登板。先頭の大城をスライダーで空振り三振に仕留め、その後は四球と安打を浴びたがバックの好守もあって無失点で切り抜けた。直球の最速は149キロを計測。ただ、変化球が抜けて大きく外れるシーンも目についた。
「素材はいいし、1個1個の球を見たらいいものがある。特に大城を三振に取ったスライダーなんか凄くいい。でも投球の形を見ると、球がまだ暴れちゃう。まだまだ課題がたっぷりかなと思いました」
横手投げに近いスリークオーターの独特のフォームは、打者にとっては打ちにくさを感じる可能性もある。「きょうはシンカーが抜けていたけど、あれが決まってくれば変わってくるでしょう。“船迫2世”という感じです」。2024年に中継ぎで51試合に投げた新人王を引き合いに、素材の良さを強調した。
キャンプは中盤に入り、いよいよ実戦が増えてくる。新人にとっては1軍生き残りをかけて、アピールを積み重ねないといけない時期。最初の踏ん張りどころを迎えている。
(尾辻剛 / Go Otsuji)