“野球不毛の地”に現れたスーパースター 悔やまれるチャップマン辞退も…2大会連続のドラマ起こせるか|イギリス


2023年はコロンビアに勝利…2大会連続参戦のフォードに期待
「イギリスに野球などあるのか?」――。そんな皮肉は、もはや過去のものだ。2023年大会でWBC初出場を果たし、コロンビアを破って歴史的な初勝利を挙げたグレートブリテン代表。さらなる飛躍に向け、待ち望んだスーパースターが参戦する。ジャズ・チザムJr.内野手(ヤンキース)だ。
バハマ出身でイギリス代表資格を持つチザムJr.は前回大会も招集されていたが、故障もあって辞退。しかし今回、満を持して代表のユニホームに袖を通す。パワフルなスイングに誰もが予測できないプレー。時に波紋を呼ぶ発言や行動もあるが、2024年は24本塁打&40盗塁、2025年も31発&31盗塁と実力は申し分ない。
そのチザムJr.を支えるのが、ハリー・フォード捕手(ナショナルズ)だ。20歳で臨んだ2023年大会ではまだ1A+までしか経験がなかったが、トップ・プロスペクトたる真価を全面に発揮。4試合で打率.308、2本塁打、二塁打1本、4打点、OPS1.246を記録し、捕手として投手陣をまとめあげた。まさに代表チームの心臓部と言える存在だ。
心もとない選手層…番狂せを起こせるか
もっとも、投打の層は、心もとないのも事実だ。投手陣では、平均97.5マイル(約157キロ)の速球を誇る身長201センチのマイケル・ピーターセン投手(マーリンズ)が目を引くが、計算できる戦力は限られる。野手では、父がNBA元ドラフト1位、兄が「スプラッシュ・ブラザーズ」のクレイ・トンプソンというバスケットボール一家に育ちながら、野球の道を選んだトレイス・トンプソン外野手がアクセントとなる。2022年にドジャースで13本塁打、OPS.901を記録し、前回大会でも本塁打を放った33歳は、チザムJr.、フォードを支える役割を期待される。
惜しむらくは、参加の可能性が報じられていた“世界最速左腕”アロルディス・チャップマン投手(レッドソックス)の出場辞退だ。もしリードした展開で彼につなぐことができれば、勝利の形は大きく広がっていただろう。
下馬評は決して高くはない。しかし、ジャズ・チザムJr.という規格外の主役を擁するグレートブリテンは、静かに番狂わせの機会をうかがっている。









(Full-Count編集部)


