キャンプ初のライブBPで最速158キロ、T・ヘルナンデス「これまでと違う姿が」
今年は投手・大谷翔平として圧倒的な投球が期待できそうだ。17日(日本時間18日)、アリゾナ州グレンデールの球団施設で、今季初めて実戦形式の投球練習「ライブBP」に登板。打者4人と対戦し、2三振を奪い、許した安打性の当たりは1本だった。最速98マイル(約157.7キロ)だった。
気温18度。心地の良いアリゾナの日差しを受け、大谷は捕手ラッシングのミットへ投げ込んだ。先頭のシアニにこそ強烈なピッチャー返しを許したが、テオスカー・ヘルナンデスを遊ゴロに。パヘス、タッカーを連続三振に仕留めた。剛速球にカーブ、スライダー、スプリット、ツーシーム。“初登板”から全開の18球だった。
昨年6月に2年ぶりの投手復帰を果たし、今季は二刀流の完全復活が期待される。2月の“初登板”にも関わらず、練習後にはチームメートから賛辞の言葉が送られた。
T・ヘルナンデス「今年はマウンドで今までとは違う姿が見られると思う。彼からは常に特別なものを感じる。決して諦めないし、常に自分を高めようと努力している。今の実績でも彼にとっては十分ではなく、さらに上を目指している。これからも高いレベルを追い続けるだろうね。今年はとても楽しみだ」
ラッシング「可能性は無限大だ。限界はない。打撃でも投球でも求められることはなんでもこなすから。今年は誰も成し遂げていないことをやりたいと思っているはず。サイ・ヤング賞を狙っているだろうし、最近の姿勢からも伝わってくる。あれだけの才能がありながら、さらに上を目指している。そういう選手はなかなかいない」
シアニ「『何が目立ったか』というより、『目立たなかったものがあるのか』と言いたくなるくらい全てが印象的だった。特に速球は素晴らしかった。マウンド上での存在感は本当に特別だし、その場にいられること自体がクールだ」
フリードマン編成本部長「指名打者として出場する。投手としては登板しない」
3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では指名打者一本で臨む。この日、アンドリュー・フリードマン編成本部長は「WBCでDHとして出場する。投手としては登板しない」と断言。大谷本人、侍ジャパンと密にコミュニケーションを図ってきたという。「試合の流れでオオタニが『投げたい』と言い出す可能性は?」との問いかけにも「ないと思う。日本代表とも本人とも話している。全員が理解している」と言い切った。登板回避の狙いはハッキリしている。
「手術明けで昨年は10月まで投げ抜き、その後すぐにまた強度の高い大会(WBC)に出るというのは負荷が大きい。そして我々としては今年も10月まで戦う構想がある。その中でショウヘイは投手として大きな役割を担う必要がある。さらに彼自身も今後8年は投げ続けたいし、我々もそう望んでいる。そうした全てを考慮した上での判断だ」
フリードマン編成本部長は「球界を代表する先発投手の1人」と常々評価している。長期的な視点から打者専念を決めたようだ。
「完全に納得というわけではないだろうが、理解はしてくれた。今後も投球プログラムは継続しますが、試合では投げない。日本にいる間のオフ日に何ができるかを見ながら、大会後にこちらのローテーションにできるだけ早く組み込む予定だ」
WBC終了後は、3月22〜24日までのエンゼルスとのオープン戦3連戦で登板させる計画も明らかにした。
「開幕ローテーションに入るイメージで考えている。3月は投球プログラムでしっかり状態を整え、フリーウェイシリーズでの登板も視野にいれ、その後ローテーションに入れていく。そこから先は状態や回復、負荷を見ながら調整する。シーズン後半へ向けて、昨年よりも少し強度を上げていくことになるだろう」
チームメートからの称賛の言葉に、ドジャース編成トップが示した今後の道筋。日本人初のサイ・ヤング賞を期待する声は、より高まってきそうだ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)