ライバルは侍J選出…GG賞も掴めなかった“定位置” 27歳が抱く危機感「チャンスは少ない」

キャンプで練習を行う広島・矢野雅哉【写真:真田一平】
キャンプで練習を行う広島・矢野雅哉【写真:真田一平】

2024年のゴールデン・グラブ賞、矢野が見据える勝負の6年目

 広島・矢野雅哉内野手が正念場を迎えている。春季キャンプは1軍スタートも、14日から始まった沖縄1軍キャンプのメンバーからは外れ、宮崎・日南に残って調整を続けている。2024年にはゴールデン・グラブ賞を受賞し、遊撃の定位置を掴んだかに見えたが、昨季は打率.208と低迷。プロ6年目の27歳は「チャンスは少ないと言われている」と悲壮な決意を口にした。

“赤忍者”の異名を持つ守備の名手が、もがき苦しんでいる。2024年は137試合に出場し、打率.260、2本塁打、38打点、13盗塁をマーク。自慢の強肩を生かした守備で初のゴールデン・グラブ賞にも輝いた。しかし、飛躍を期待された2025年は攻守で精彩を欠き、112試合の出場で打率.208、1本塁打、19打点、2盗塁。大きく成績を落とし、レギュラーの座を確たるものにできなかった。

 復活をかけて臨んだ今キャンプだったが、沖縄行きの切符を逃し、2軍がキャンプを行う日南で汗を流している。「自分の役割があるなか、そこで持ち味を出せなかったら、そのまま終わってしまうと思う。チームから求められる役目をちゃんと理解した上で、それに応えられるように取り組んでいます」と現状を受け止める。

 昨季は思うような結果を残せなかったが、決してマイナスばかりとは思っていない。「ダメだったことも一つの引き出しになります。“これをやったらダメ”というのが理解できたので、ちゃんと成長できるポイントも見つかったと思っています」と前を向く。苦しんだ1年を無駄にはしない。

 順当にいけば、野球日本代表「侍ジャパン」に選出された小園海斗内野手との遊撃手争いが期待される。「(小園に)追いついて、そういう立場にならないといけない。レギュラー争いができる位置を目指してやっていきたいと思っています」と、ライバルへの対抗心も覗かせた。

「チャンスは少ないと言われているので、それをいただいた時に1回でも多くものにできるように。守るほうはもちろん、打つほうでもいいところを見せたい」。最大の持ち味である守備力だけでは、1軍に生き残れないことは痛感している。日南でもう一度、自らを見つめ直し這い上がるしかない。

(真田一平 / Ippei Sanada)

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