WBCで響いた大合唱、3歳の少女が変えた東京D あれから3年…“主役不在”でも続ける名フレーズ

豪州代表ティム・ケネリーの長女フローレンスちゃん(写真は前回大会時)【写真:宮脇広久】
豪州代表ティム・ケネリーの長女フローレンスちゃん(写真は前回大会時)【写真:宮脇広久】

ティム・ケネリー外野手の長女、6歳になったフローレンスちゃんが来日

“天使”が再降臨する。第6回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)1次ラウンドで、「プールC」に入り、日本とも対戦するオーストラリア。2023年の前回WBCでは、東京ドームのスタンドで「レッツゴー、ジョージ!」の掛け声で応援団を牽引する3歳の少女フローレンスちゃんが話題となっていた。

 オーストラリアの4番ダリル・ジョージ内野手が打席に入ると、フローレンスちゃんが「レッツゴー、ジョージ!」と声を上げ、これに現地から日本を訪れた家族や、日本のファンも呼応し「レッツゴー、ジョージ!」と声を合わせる。スタンドは外国の応援とは思えないほど盛り上がっていた。この様子がメディアを通じて紹介され、フローレンスちゃんのあどけない姿に、日本国民の胸はわしづかみにされたのだった。あれから3年──。

 6歳になったフローレンスちゃんは4日に来日。オーストラリアの全試合を観戦する予定だという。ただしフローレンスちゃんはジョージの娘ではなく、今回のオーストラリア代表で最年長の39歳、ティム・ケネリー外野手の長女である。3年前は「レッツゴー、ジョージ!」で有名になってしまったが、ちゃんと「レッツゴー、ダディー!」とケネリーの応援もしていた。

「フローレンスは、自分が日本で有名なことを知っていて、今回日本を再訪できる日を指折り数えて待っていたよ。彼女自身、当時のことを覚えているけれど、改めてビデオを見せた。すごくドキドキしているところだよ」とケネリー。「彼女は背が高くなった。今回は3年前より、もっと大きな声で応援してくれるんじゃないかな」と目を細めた。

 オーストラリアの“野手キャプテン”を務めるケネリーは、普段、自国のプロ野球リーグのパース・ヒートでプレーする一方、消防士でもある。3日にサンマリンスタジアム宮崎で行われた巨人2軍との強化試合に「9番・右翼」で出場し、2安打2打点と好調な打撃を披露していた。

豪州代表のティム・ケネリー【写真:宮脇広久】
豪州代表のティム・ケネリー【写真:宮脇広久】

ダリル・ジョージが代表漏れでも…「レッツゴー、ジョージ!」健在の理由

 一方、「レッツゴー、ジョージ!」の声援を受けたダリル・ジョージは、今回のオーストラリア代表には選出されていない。あの名セリフは聞けないのかと思いきや、ケネリーは「確かにダリル・ジョージはいないけれど、今回の代表にはジョージ・カリル(内野手)がいる。別のジョージがいるんだよ。だから彼が打席に立てば、フローレンスは『レッツゴー、ジョージ!』と言えるんだよ」と笑った。

 オーストラリアは、2000年に「ディンゴ」の登録名で捕手として中日でプレーしたデービッド・ニルソン監督が2018年からチームを率い、前回WBCでは初の1次ラウンド突破を達成。準々決勝では惜しくもキューバに3-4で惜敗した。指揮官が「前回以上の成績を残したい」と意気込むチームを、成長したフローレンスちゃんも後押しする。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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