岩隈久志は7回2失点の好投も… 日本人4人目の3年連続2ケタ勝利はならず
今季最終登板で8奪三振無死球の好投も援護に恵まれず勝敗つかず
マリナーズの岩隈久志投手は2日(日本時間3日)、本拠地でのアスレチックス戦で今季最終登板に臨み、7回9安打2失点(自責1)8奪三振無四球と好投したが、10勝目はならなかった。7回終了で球数が106球に達し、2-2の同点のまま降板。援護に恵まれず、勝敗はつかなかった。野茂、黒田、ダルビッシュに続く日本人4人目の3年連続2ケタ勝利はならなかった。マリナーズは岩隈が降板した直後の8回に2点を奪われ、2-4で敗れた。
岩隈は初回、バーンズ、カナ、レディックを3者連続空振り三振に仕留める。2回は先頭のバレンシアに二塁打を浴びたものの、ボートを中飛を打ち取ると、バトラー、ラウリーを連続空振り三振。2イニングで5三振を奪る快調なスタートとなった。
しかし、3回に不運な形で先制点を許す。1死からフルド、バーンズに連打を許して一、二塁となり、続くカナへの2球目で、一塁走者バーンズが飛び出したのを見て捕手スクレが一塁へ送球。これがセーフとなると、二塁走者フルドの動きを見て、今度は一塁手のモリソンが二塁へボールを送った。
だが、これがまさかの悪送球に。ショートのマルテが転々とするボールを拾い、バックホームしたが、スクレはショートバウンドのボールを捕球できずにフルドが生還。味方の守備に足を引っ張られる形となった。
さらに、4回は無死から3連打を浴びて満塁のピンチを迎えると、ラウリーの一ゴロの間に追加点を奪われる。それでも、続くソガードは遊ゴロで併殺に仕留め、最少失点で切り抜けた。
沈黙していたマリナーズは5回、先頭のミラーがソロを放ち、1点を返す。さらに、2死三塁からクルーズがタイムリー。同点に追いついた。
6回、岩隈はボート、バトラーを中飛と簡単に2アウトを奪う。続くラウリーの打球はセンター方向にフラフラと上がり、打ち取ったかに見えたが、中堅手、二塁手、遊撃手が誰も捕れずにボールがポトリと落ちる。二塁にベースカバーに入る選手がなく、打者走者は一気に二塁まで進んだ。不運な形のツーベースとなったものの、続くソガードはショートライナーに打ち取り、勝ち越し点は与えなかった。
球数が99球に達していた岩隈は、7回も続投。フルドを一ゴロ、バーンズを二ゴロに打ち取ると、カナは三ゴロ。わずか7球で3者凡退に仕留めた。しかし、マリナーズ打線はその裏に1死二塁とチャンスを作るも、得点を奪えず。岩隈は同点のまま降板して8回からファークアーが登板。3年連続の2ケタ勝利には惜しくも届かなかった。
岩隈は9勝5敗、防御率3.54でメジャー4年目のシーズンを終えた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count