侍J撃破に自信…ベネズエラは「全てが揃っている」 元巨人パーラ、日本愛封印で「倒すことだけに集中」

  • 佐藤直子 2026.03.14
  • 海外
ベネズエラ代表のヘラルド・パーラ一塁コーチ【写真:佐藤直子】ベネズエラ代表のヘラルド・パーラ一塁コーチ【写真:佐藤直子】

“サメダンス”で人気を博したパーラ「日本とはいい試合になるはずだ」

 2026 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準々決勝で、14日(日本時間15日)にベネズエラと対戦する野球日本代表「侍ジャパン」。野球における両国の関係は深く、ロベルト・ペタジーニやアレックス・ラミレスら、これまでも多くの選手が日本球史を彩ってきた。現在、ベネズエラ代表チームで一塁コーチを務めるヘラルド・パーラもその1人だ。

 2020年に巨人でプレーしたが、ご存じの通り、世界中を襲ったコロナ禍の影響で、シーズン開幕は6月19日。レギュラーシーズンは例年より23試合少ない120試合で、さらには無観客による実施という難しい環境の中でも、出塁時に披露した“サメダンス”でファンの心を鷲づかみにした。怪我で途中離脱し、翌年にはメジャー復帰したため、日本でプレーしたのは実質4か月。それでも日本人を見かけると「オハヨウゴザイマス」と日本語で声を掛け、「日本が大好き。ビューティフル・カントリー」と溢れる愛が止まらない。

巨人・原辰徳元監督(左)とサメダンスをするヘラルド・パーラ一【写真提供:産経新聞社】巨人・原辰徳元監督(左)とサメダンスをするヘラルド・パーラ一【写真提供:産経新聞社】

 だが、準々決勝当日だけは話は違う。「日本とはいい試合になるはずだ。今は全力でプレーして、倒すことだけに集中したい」と日本愛の封印を宣言。「スピード、投手力、長打力、全てを兼ね揃えたチームだが、ベネズエラにも全てが揃っている」と対抗心はメラメラ。仁義なき全面交戦に乗り出す意義込みだ。

 短期決戦にはしばしば、神懸かった活躍をするキーパーソンが誕生する。ベネズエラ代表のカギを握る選手について聞かれると「(ロナルド・)アクーニャJr.が世界最高の1人であるのは誰もが知るところだ」と前置きしながらも、「全員が何でもできる主役級だ」と大きな自信を見せる。だが実際、パーラ一塁コーチの言葉通り、1次ラウンドではアクーニャだけではなく、ルイス・アラエス、ウィルソン・コントレラス、エマニュエル・デヘススら日替わりでヒーローが誕生した。

 侍ジャパンのキーマンについて聞かれると「オオタニ」と即答。「オオタニ、ヤマモト」と名前を並べたが、「何が起こるか分からないのが野球。全員に注意を払わないといけない」と警戒を強めた。巨人でチームメートだった菅野智之投手と岡本和真内野手も、その実力を知るだけに気になる存在のよう。特に、岡本については「パワーのある打者」と高く評価する。

 11日(同12日)の1次ラウンド最終戦では宿敵・ドミニカ共和国に敗れたが、互いに譲らぬ真剣勝負だっただけに、清々しい表情を浮かべながら「ビューティフル・ゲーム、最高の試合だった」と振り返る。チーム全員が集合してから現在まで10日あまりと期間は短いが、日に日に絆は深まり、チーム力も強さを増してきた。悲願の初優勝まで、あと3勝。絶対に掴み取る。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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