侍Jメジャー組vs.ベネズエラ…通算対戦成績から見えてくる理想の展開
2026 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドが終了し、連覇を狙う侍ジャパンが14日(日本時間15日)の準々決勝で対戦する相手はベネズエラに決まった。対戦するのは、今回が初めて。多数の現役メジャーリーガーを擁する世界屈指の強豪だが、特に注意すべき選手は誰なのか。メジャーでプレーする侍ジャパンの選手たちとの通算対戦成績をもとに見ていこう。
1次ラウンドで侍ジャパンの打線を牽引したのは、それぞれ2本塁打を放った大谷翔平、鈴木誠也、吉田正尚の現役メジャーリーガートリオだった。この3人がベネズエラの投手陣を比較的得意にしているのは、侍ジャパンにとって朗報と言えるだろう。
先発予定の左腕レンジャー・スアレスに対し、レギュラーシーズンでは大谷が2打数1安打1二塁打1四球でOPS1.667、鈴木も6打数2安打1三塁打1四球でOPS1.167としっかり結果を残している(吉田はスアレスと対戦なし)。昨年の地区シリーズ第3戦、大谷はスアレスに3打数0安打1三振と封じられたが、このときの経験も今回の準々決勝に活かされるはずだ。
大谷翔平は救援右腕ブットに対して「出塁率1.000」
大谷が最も得意としているベネズエラの投手は、リリーフ右腕のホセ・ブット。レギュラーシーズンでは6度対戦して1打数1安打5四球と1度も凡退しておらず、2024年のリーグ優勝決定シリーズでも2度対戦して2四球だった。つまり、ブットに対する出塁率は1.000である。ベネズエラのオマー・ロペス監督は「大谷vs.ブット」のマッチアップを徹底的に避けようとするに違いない。
ほかにも、大谷はアンソニー・モリーナに対して4打数2安打1本塁打3四球でOPS1.850、ケイダー・モンテロに対して3打数2安打1三塁打1本塁打でOPS3.000、アントニオ・センザテラに対して8打数5安打1本塁打1四球でOPS1.667とよく打っている。剛腕クローザーのダニエル・パレンシアとは1度だけ対戦して二塁打1本、リリーフ左腕のアンヘル・セルパには5打数1安打ながら、その1安打が本塁打となっており、準々決勝でも大谷のバットは頼りになりそうだ。
鈴木もモリーナに対して1打数1安打、センザテラに対して3打数1安打1二塁打1四球でOPS1.167と相性は悪くない。また、ヨエンドリス・ゴメスからも1打席のみの対戦で二塁打1本を放っている。
吉田はセンザテラに対して2打数2安打を記録。左腕のセルパに対しても4打数2安打1二塁打でOPS1.250と好結果を残している。現役メジャーリーガーとの対戦が増える準々決勝以降の戦いでは、大谷、鈴木、吉田の3人の存在感がさらに増していきそうだ。
山本由伸は対アラエス6の0、対コントレラス3の0と封じている
では、準々決勝での登板が予想される山本由伸と菊池雄星の両投手はどうだろうか。
山本はレギュラーシーズンにおいて、巧打者ルイス・アラエスを6打数0安打、強打者ウィルソン・コントレラスを3打数0安打、長距離砲エウヘニオ・スアレスを7打数1安打1二塁打に封じている。ポストシーズンではアラエスに2安打を浴び、新鋭ジャクソン・チューリオには昨年のリーグ優勝決定シリーズで先頭打者アーチを許したが、極端に悪いイメージは持っていないはずだ。
菊池は主将サルバドール・ペレスを17打数4安打1二塁打6三振と抑えているのが頼もしい。コントレラス(3打数)、アンドレス・ヒメネス(7打数)、ウィルヤー・アブレイユ(2打数)、チューリオ(4打数)、ハビエル・サノハ(2打数)も無安打に封じている。マイケル・ガルシアには本塁打を1本許しているものの、10打数1安打と相性は悪くない。
要注意の打者と言えるのは、グレイバー・トーレス、エゼキエル・トーバー、ロナルド・アクーニャJr.の3人だ。トーレスは山本から本塁打を1本放っており、菊池には32打数13安打の打率.406、3二塁打、2本塁打、OPS1.160とかなり相性が良い。トーバーは山本に対して10打数7安打の打率.700、1二塁打、2本塁打、OPS2.100とめっぽう強く、菊池からも3打数2安打1二塁打を記録している。アクーニャJr.は山本との対戦はないものの、菊池に対して6打数3安打1本塁打でOPS1.500だ。ベネズエラの打線を勢いづかせないためにも、アクーニャJr.をしっかり抑え込むことが重要になるだろう。
大谷、鈴木、吉田の3人がデータ通りにベネズエラの投手陣を攻略し、山本と菊池が要注意の打者を抑えつつ、本来のピッチングを展開すれば、世界屈指の強豪ベネズエラが相手といえども、侍ジャパンは優位に戦うことができるはず。連覇に向けた最初の山場となるベネズエラとの初対戦は、日本時間3月15日午前10時プレーボール予定だ。