大阪桐蔭が肌で感じたDH制の“恩恵” 14K完封に繋がった活用…名将が見据える選手育成

2年ぶりの選抜甲子園出場…辛勝で初戦突破
新ルールを巧みに活用した。第98回選抜高校野球大会は24日、甲子園で大会第6日が行われ、第1試合では2年ぶりの出場となった大阪桐蔭が熊本工を4-0で下し、2回戦に進出した。今大会から導入された指名打者(DH)制について、西谷浩一監督や選手は“恩恵”を受けている。
先発の川本晴大投手(2年)は、5回まで安打を許さない安定した投球を披露。終わってみれば、9回150球を投げて3安打3四球14奪三振の圧倒的な投球内容だった。「いつもは打席に立っていますが、立たない分、しっかりピッチングの方に集中できた」と新ルールのメリットを肌で感じていた。
「4番・指名打者」で出場した谷渕瑛仁内野手(3年)は、初回2死二塁、2球目のカーブを右前に運び先制点を叩き出した。昨秋は主に一塁手などで守備に就いていたが、西谷監督は「他の選手も起用してみたいと考えた際、谷渕と比較して守備力の高い選手を置くためにDHを選んだ」と説明。新ルールを活用し、複数の選手に甲子園での経験を積ませた。
DH制導入後、初の公式戦となったがチームは堂々たる戦いぶり。西谷監督は「谷渕は守っているつもりで、DHでもしっかり声が出ていた。特別意識させないようにした」と平常心で戦っていたと分析した。
名将は投手の負担軽減と集中力維持への恩恵が大きいと実感。DH制を“追い風”に、聖地での戦い方をさらに進化させている。目標に掲げるのは春夏通算10回目の頂点だ。甲子園常連の“絶対王者”が、その底力を遺憾なく発揮した初戦。“大台”へ向け、快進撃がいよいよ始まった。
(岡部直樹 / Naoki Okabe)