女子野球部&ダンス部が“華麗な共演” 大勝の裏で…様変わりしたアルプスの光景

23年ぶりのベスト8入りを果たした花咲徳栄ナイン【写真:加治屋友輝】
23年ぶりのベスト8入りを果たした花咲徳栄ナイン【写真:加治屋友輝】

チームは14安打17得点、2003年以来23年ぶりのベスト8入り

 第98回選抜高校野球大会は25日、第2試合の2回戦で花咲徳栄(埼玉)が日本文理(新潟)に17-0で大勝。2003年以来23年ぶりのベスト8入りを決めた。試合開始時点から降りしきる雨の中、アルプス席に駆け付けた“援軍”の奮闘に応えた。

 21日の1回戦で東洋大姫路(兵庫)と3-2の接戦を演じた時と打って変わり、この日の花咲徳栄は、岩井隆監督の次男で「1番・遊撃」の岩井虹太郎(こうたろう)内野手(3年)が6打数4安打1打点1四球と打棒を振るったのをはじめ、14安打17得点と打線が爆発した。守備も雨でグラウンドがぬかるみ、相手が5失策を犯したのに対し、ノーエラー。岩井監督は「1回戦で湿っていた打線に、修正をかけて臨みました。相手投手のデータがありましたし、だいぶ甲子園に慣れた面もあると思います」と満足そうにうなずいた。

 アルプス席には、1回戦では見られなかった顔ぶれがあった。まずは女子硬式野球部の部員17人だ。男子硬式野球部が1回戦を戦っていた21日には、栃木・エイジェックさくら球場で行われた「全国高校女子硬式野球選抜大会」1回戦で香川・尽誠学園と対戦したが、1-11で完敗。皮肉にも、勝ち抜いていたら足を運べなかったはずの甲子園に駆けつけることができた。部員たちはグラブを着用し、応援しながらスタンドに飛び込むボールの回収も担った。

 キャプテンの田中姫詩(ひなた)さん(3年)は「自分たちが負けたことは悔しいですが、甲子園に来れたのは石塚(裕惺)先輩(現巨人内野手)がいた一昨年の夏以来で、やはりうれしいです。男子は元気いっぱいなので、このまま優勝してほしいです」と笑みを浮かべる。「準々決勝の日には自分たちも練習しなければいけませんが、決勝まで進出してくれたら、また来れるかもしれません」と予告していた。

雨の中声援を送った花咲徳栄アルプス【写真:加治屋友輝】
雨の中声援を送った花咲徳栄アルプス【写真:加治屋友輝】

雨に強い金管楽器、完全防御の木管楽器、雨粒巻き上げる大太鼓・小太鼓

 女子硬式野球部とダンス部15人の装いは一見よく似ているが、女子硬式野球部は白のユニホーム、ダンス部はクリーム色で、ボトムはショートパンツ。ともに華やかなパフォーマンスでアルプス席を彩った。

 一方、1回戦で男子硬式野球部の背中を押した吹奏楽部52人はこの日、翌26日に首都圏学校交歓演奏会・高校部門を控えているため不在。代わりに、吹奏楽部のOB・OGに招集がかかり、18歳から25歳まで19人が駆け付けた。

 あいにく、雨が時おり強く降る悪条件。それでも、音楽関係の出版社に勤務する柳澤遼英さんはユーフォニアムを手に「トランペット、ユーフォニアム、スーザフォンといった金管楽器は、どれだけ濡れても大丈夫です」と力強い。一方、フルート、クラリネットなどの木管楽器は「湿気に弱く、曲がったり割れたりすることがある」そうで、ビニールやタオルなどで完全防御が施されていた。バスドラム(大太鼓)、スネアドラム(小太鼓)は、雨粒を巻き上げながら豪快にリズムを刻んでいた。

 柳澤さんは「私は在学中の2016、2017、2018年に3年連続で、夏の甲子園で演奏させてもらいました」と回顧する。「応援する側の気持ちが直に伝わるのが醍醐味です。室内で演奏するのと違い、壁が無い分、音を遠くへ飛ばさなければならないので、体力や息の量を使いますね」と雨粒と汗をぬぐった。

「アルプスからもご声援をいただき、学校一体となって頑張った結果だと思います」と岩井監督。27日の準々決勝では智弁学園(奈良)と対戦する。夏は2017年に全国制覇を成し遂げている花咲徳栄だが、春は2003年のベスト8が過去最高。歴史を塗り替えるための戦いに、まさに“学校一体”となって挑む。

【実際の様子】ダンス部と女子硬式野球部の“違い” 共通点はショートパンツ

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