大谷翔平が語る「作業だ」…低水準の“気になる数字” 四球&敬遠が自己最多ペースだからこそ問われる徹底

ドジャース・大谷翔平【写真:黒澤崇】ドジャース・大谷翔平【写真:黒澤崇】

強打者タッカーが後ろの2番を打つも…リーグトップの4敬遠と勝負を避けられる

 ドジャースの大谷翔平投手は14日(日本時間15日)、本拠地でのメッツ戦に「1番・指名打者」で先発出場し、3打数無安打1四球で打率.254となった。ここ2試合はヒットなしだが、前日13日(同14日)から死球、敬遠で48試合連続出塁に。1975年9月9日から1976年5月12日まで記録したロン・セイを抜いて球団歴代4位となった。

 3年連続世界一を目指す2026年は、4年総額2億4000万ドル(約380億円)で加入した強打者カイル・タッカーが後ろに座る新打線。タッカーの加入で、大谷も勝負してもらう機会も増えるはず……。そんなことではなさそうだ。ここまでリーグ3位タイの14四球、リーグトップの4敬遠。相手バッテリーの内角攻めも厳しくなり、3死球もリーグ2位タイ。特に死球は激増し、早くも昨季に並ぶ数となっている。

 162試合換算でいけば、133四球、38敬遠、28死球となる。これまでの自己最多は109四球(2025年)、20敬遠(2021、2025年)、6死球(2024年)。まだまだシーズン序盤とはいえ、このペースでいけば余裕で全てキャリアハイ。なかなか我慢を強いられるシーズンとなりそうだ。

ロバーツ監督が「バリーはやはり別格だ」と語る意味

 ただ、昨今、大谷の比較対象となっているバリー・ボンズはこんなものじゃない。2004年に記録した232四球、120敬遠は堂々のメジャー記録。2004年ジャイアンツはリーグ2位の850得点、リーグ4位のチーム打率.270と強力打線だったが、ボンズは1試合1.4四球ペースとなかなか勝負してもらえていなかった。

 現役時代にボンズとチームメートだったデーブ・ロバーツ監督は、「バリーは私が見た中で最高の打者だ。今の時代はジャッジやショウヘイがその位置にいるが、バリーはやはり別格だ」と語る。ボンズはボール球に手を出さず、ストライクゾーンの管理を徹底。これが毎年打率3割前後を打ってきた、打撃の調子を落とさないポイントだと語っていた。

ハイタッチを交わすジャイアンツ時代のデーブ・ロバーツ(左)とバリー・ボンズ(2007)【写真:アフロ】ハイタッチを交わすジャイアンツ時代のデーブ・ロバーツ(左)とバリー・ボンズ(2007)【写真:アフロ】

 大谷もストライク・ボールの見極めが重要なのは当然理解している。「フォアボールは好きなので。くれる分にはもらいますし、ストライクが来れば振るし。シンプルに、あまり何も考えずに『作業だ』と思って打席に立てればいいと思います」。「1番・投手」で投打同時出場し、3打数無安打も2四死球で連続試合出塁を伸ばした8日(同9日)の敵地・ブルージェイズ戦の試合後、こう淡々と語っていた。だが、ちょっと気になる数字も……。

 それがボール球のスイング率。MLB公式サイトのデータサイト「Baseball Savant(ベースボール・サバント)」によると、Chase%(チェイスレート、ストライクゾーン外のボール球に対してスイングした割合)は「32.3%」。まだまだサンプル数が少ないとはいえ、メジャー平均28.4%からも高く、9年目で自己ワーストとなっている。

 四球増&死球増は、ゆくゆく本塁打、打点など打者タイトル争いにも影響が出てくるだろう。だが、強引に打ちにいかず、大谷が言うように「四球好き」を続け、いかに「好球必打」を貫けるか――。今季もここがポイントとなりそうだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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