広島、13失点の完敗もマジック11 2戦連続の大敗に緒方監督「ファンに申し訳ない」
リーグトップの34号を放った丸は「また明日からやるだけ」
■阪神 13-3 広島(6日・マツダ)
広島は6日、マツダスタジアムで行われた阪神戦に3-13で大敗した。投手陣が20安打を浴びて13失点を喫し、打線は丸が2本の本塁打を放ったが、いずれもソロで反撃には至らなかった。前夜に今季初めて会見を行わなかった緒方監督は、報道陣の前に姿を見せたが、言葉少なく早々に会見を切り上げた。
先発の岡田が5回6失点と試合を作れず、リリーフ陣も阪神の勢いを止められなかった。岡田が6連打を浴びた5回には、怒った観客がカメラマン席の屋根に乱入し、試合が一時中断する場面も。惨敗の後、報道陣の前に姿を見せた緒方監督は「2試合続けてこんな展開になってしまってファンに申し訳ない。また明日から切り替えてしっかり戦うだけです」と口にし、足早にロッカールームに引き上げた。
2打席連続の33号、34号本塁打と、攻撃陣でひとり気を吐いた丸は「ああいう展開でも集中力が途切れず(打席に)入ることができた。どんな展開でもできることは限られているので、自分ができることを打席でも守備でもやるだけ」と気丈に答えた。
本塁打王争いでは、筒香、バレンティンを抜いてトップに立ち、「自分の中でもびっくりしているが、それだけいいスイングができていること」と好調の理由を話し、逆方向への本塁打については「コースに逆らうことなくいった結果」と、長打狙いではないことを強調した。監督と同様に、最後は「いい準備をして、また明日からやるだけ」と切り替えた。
一方的な試合内容でも2位のヤクルトが敗れたためマジックは一つ減り11となった。最短優勝は13日とリーグ3連覇は着実に近づいている。まさかの敗退を喫したポストシーズンで昨年の轍を踏まないためにも、今後は結果だけでなく、内容も重視すべき時に来ている。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)