ド軍GM、前田健太は「利他的な選手」 ブルペンでも重要な存在と強調
不整脈を抱える守護神ジャンセンは首位攻防3連戦に帯同せず
ドジャースのファーハン・ザイディGMが、前田健太投手を終盤戦のキーマンとして期待した。前田は3日(日本時間4日)のメッツ戦で回またぎの9回、ニモに勝ち越し3ラン本塁打を浴びて今季9敗目(8勝)を喫したが、ザイディGMは変わらぬ信頼感を強調。絶対的守護神のケンリー・ジャンセン投手に不整脈という問題が生じているだけに、不安定となっているブルペンの柱としての役割を果たすことに、ドジャースの終盤戦の命運を託した。
ザイディGMは、チームの事情を理解して救援の役割を黙々とこなす前田を「ブルペンから投げることもいとわない、実に利他的な選手」と評価。「自身を先発投手だと考えていることを理解している。しかし、特に先月のブルペンの状態を考慮すると、実力のある投手を新たに1人加えるのは、我々にとって非常に重要なこと」と説明した。
昨年のポストシーズンでもリリーフに回った前田だが、ドジャースのブルペン事情は当時に比べても厳しい。不整脈を抱えたままマウンドに戻ったジャンセンも安定感を欠いている。7日(日本時間8日)から敵地デンバーで行われるロッキーズとの首位攻防3連戦は、ドジャースの今季の行方を占う重要な試合となるが、標高1600メートルと空気が薄く、持病への影響が心配されるジャンセンは遠征に帯同せず。ブルペンの層が薄くなっていることは否定できず、どんな状況にも対応できる前田の存在は非常に大きい。
「ケンタは昨年プレーオフで(救援として)確かに投げてくれた。今シーズンも何度か経験している。メッツ戦では、(ミスは)ほんの1球だけだった。勝負は時に1球で決まってしまうもの。接戦の試合で、終盤に彼が登板して重要なアウトを取ってくれると、我々は依然として自信を持っている」とザイディGM。4日の被弾は信頼感を損なっていないとし、激しい地区優勝争いの中で、前田が昨年のポストシーズンで大活躍した時と同様、新たな”勝利の方程式”の一角を担ってくれることを願っていた。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)