田中将大、快投での11勝目も表情引き締める「修正を重ねながら投げていた」
8回3安打無失点10Kの圧巻投球も「特別状態が良かったわけではない」
ヤンキースの田中将大投手は7日(日本時間8日)、敵地マリナーズ戦に先発し、8回3安打無失点10奪三振無四球と快投。自身2連勝で今季11勝目(5敗)を挙げた。4-0で勝利したチームの主役となった日本人右腕だが、快刀乱麻のピッチングにも笑顔なし。地元メディアに対して、自らの課題を挙げるプロ意識の高さを見せている。
圧巻の一言だった。過去7試合登板で6勝無敗、防御率2.34と“お得意様”にしていたマリナーズを田中はわずか3安打で再び制圧。対戦成績はこれで7勝無敗となった。
試合後のロッカールーム。地元テレビ局「YES」がツイッターで公開した動画で、米メディアに囲まれた田中に笑顔はなかった。むしろ、表情には厳しさを浮かべていた。
「最初からいい状態だったように見えたが?」という質問に、田中は「決してそうではなかったと思います。特別状態が良かったわけではないですけれど、徐々に集中力をしっかり高めて、自分のボールをしっかりとコントロールできたかな、という感じです」と謙虚な様子で語った。
102球を投げてストライクは74球。制球も本来のクオリティを発揮した田中だが、「スライダーも特別制球が良かったと感じていない。そこを修正を重ねながら投げていた感じです」と厳しい表情で続けた。
ア・リーグ東地区の首位レッドソックスとのゲーム差は8.5と広げられている2位ヤンキース。ただ、ワイルドカードでのプレーオフ進出は濃厚で、地元メディアからは一発勝負の先発を大一番に強い田中に託す声もあがっている。
好投にも自分自身に決して満足しない田中はシーズン終盤に向けて、無双モードに突入しているようだ。
(Full-Count編集部)