拓大紅陵のエースが誓う“リベンジ” 「実力が足りなかった」…進学を諦めた名門校と運命の大一番

拓大紅陵のエース左腕・二宮に芽生えた覚悟
エースの奮闘で24年ぶりの聖地にあと1勝とした。拓大紅陵は24日、第108回全国高校野球選手権千葉大会の準決勝で習志野と対戦。7-0のコールドで勝利し決勝進出を決めた。拓大紅陵の二宮楽投手(3年)が、6回無失点の好投。決勝で当たる専大松戸は、左腕にとって“運命の相手”となる。
拓大紅陵打線が序盤から習志野投手陣を攻略した。2回に先制すると、5回には一挙5得点の猛攻。7回にも1点を奪い、コールド勝利の条件を満たした。援護を受けた二宮は、決め球のカーブを軸に習志野打線を翻弄。「カーブがいつも以上に決まっていて、それを相手がフライに上げたり、ゴロを打ってくれたので、すごく楽に試合を進められた」と話すほど、手応え十分だった。
エースとして強い覚悟をもって上がったマウンドで6回75球を投げて、被安打2で無失点。二宮は試合後、「大事な試合で抑えるっていうのが自分の責任じゃないですけど、エースナンバーを背負っていることかなと思うので。とにかく仲間を信じて、強い気持ちで投げました」と熱投を振り返った。
春から背番号「1」を背負い、芽生えた思いがある。メンバー入りできなかった仲間や、スタンドから声援を送る人たちの思いまで背負って投げる“覚悟”。その思いが苦しい場面で踏ん張る力となり、精神面での成長にもつながった。
「他の投手陣の分まで、1番をつけてるからには、やらなきゃいけないと思っています。エースが抑えてこその強豪だと思うので、エースとしての自覚はすごく持ってます」
「全然実力が足りなかった」、かつて志望した高校と決勝で激突
決勝は、春の大会で敗れた名門・専大松戸に決まった。松戸市出身の二宮にとっては縁のあるライバル校。専大松戸には、中学まで一緒にプレーした宮尾日色など、かつて同じチームで汗を流した選手も多い。ただ、それだけではない。
専大松戸は、二宮が高校進学時に志望していた強豪校。そのときは「全然実力が足りなかった」と断念し、推薦を受けた拓大紅陵への進学を決めた。かつてプレーすることを描いていた高校だけに、秘めた思いは大きいはずだ。
「春やった時もしんどい試合だったんですけど、やっぱり最後は気持ちだと思っているので。リベンジの舞台は整っているので、絶対に勝ちます」
24年ぶりの甲子園を目指す大一番は、拓大紅陵のエース・二宮にとっては成長を証明する舞台となる。
(岡部直樹 / Naoki Okabe)