ファイナル進出へ逆王手 有原の好救援に見る日本ハムの短期決戦での強さ

7回から2回1安打無失点の好投、「あの逆転は、間違いなく有原が持ってきた」

 日本ハムは11日のクライマックスシリーズ(CS)第2戦でロッテに逆転勝ちし、ファイナルステージ進出へ逆王手をかけた。同点の6回に2番手・谷元が1点を失い、勝ち越しを許す苦しい展開となったが、3番手で登板した有原が7回から2イニングを1安打無失点2奪三振と快投。すると、8回にレアードの同点打、途中出場の矢野の勝ち越し打が飛び出し、鮮やかな逆転勝利を収めた。

 ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手として活躍した野球解説者の野口寿浩氏は「あの逆転は、間違いなく有原が持ってきた攻撃の流れ。すべての流れとして有原がいいものを持ってきた」と、本来は先発ながら、この日はプロ初救援でチームを勝利に導き、CS初勝利を上げた右腕を絶賛した。

 この日の有原の投球は、これまでと明らかに違っていたという。野口氏は「いつも飄々と投げているピッチャーが、1つアウト取るごとにガッツポーズしていましたからね」と指摘。気合の入った投球が、劣勢だったチームに火をつけた。

「左バッターのインコースへのコントロールは特に良かった。ペース配分を考えずに『思い切って腕を振って投げる』と考えられる中継ぎもたまにはいいのではないでしょうか。後がないというベンチの判断でしょうから、それを決断した栗山監督の決断は凄いですね。

 もちろん、あれだけのピッチャーですから、このまま中継ぎというわけにもいかない。先発で結果を出してくれないといけないんでしょうけど、こういう短期決戦では、他に先発がいるならば、ああいうジョーカー的な使い方もありじゃないですか。中継ぎをやることで何かを掴む可能性もありますからね」

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