男・村田が涙で引退表明も再会を約束 「またいつか笑顔で会えることを」
指導者、チームメート、家族に感謝の言葉「本当に幸せでした」
元巨人でBCリーグ栃木の村田修一内野手が9日、今季最終戦後に行われたセレモニーで現役引退を正式に表明した。ここまで引退の二文字を使わずNPB復帰を断念した男は「今日をもって、私は現役を引退します」と大粒の涙を流しながらユニホームに別れを告げた。
「男・村田」の最後の雄姿を見ようと球場には6025名のファンが詰めかけた。「4番・三塁」でスタメン出場すると7回の第4打席では中前打を放ち、プロ最後のヒットを刻んだ。
「今日をもって、私は現役を引退します。ベイスターズに入団して9年、巨人で6年、ゴールデンブレーブスで1年本当にいい野球人生だったと、今日満員の球場で野球をすることができて幸せでした。色々な指導者の元、野球をすることができました。本当に幸せでした」
「家族両親、ファンの皆さんに支えられ、今日まで野球をすることができた。村田修一の現役生活は今日で終わりますが、村田修一としての人生はまだまだ終わりません。息子たちとまだまだ勉強していくことがたくさんあると思っています。息子たちを1人前の男にしていく、父親としての仕事を全うしながら、子供達とともに前を向いて進んでいきたいと思います」
こらえていた涙は自然と溢れ出た。ここまで使ってこなかった「引退」の二文字を初めて口にし、家族が見守る中、すべての思いを言葉に感謝を伝えた。
NPB通算1953試合に出場し打率.269、360本塁打、1123打点と堂々たる成績を残し村田の野球人生は幕を閉じる。今後はまだ決まっていないがファンに向け最後に約束を交わした。「いつかまた皆さんの前で、笑顔で会えることを願って最後の挨拶とさせていただきます」。再びユニホーム姿の「男・村田」をファンは待っている。