佐々木朗希に抱きつく“超仲良し”な相棒「オニイチャン!」 隠れて日本語学習…記者が目にした「できたい」の平仮名

佐々木朗希(左)とブルペン捕手のマルテさん【写真:黒澤崇】佐々木朗希(左)とブルペン捕手のマルテさん【写真:黒澤崇】

佐々木朗希と“いつも一緒”…ブルペン捕手のハムレット・マルテさん

 5月23日(日本時間24日)にミルウォーキーで行われたブルワーズ戦後のことだ。ドジャースのロッカーでは、「オニイチャン! オニイチャンありがとうございます! カッコイイ!」と謎の日本語が響いていた。

 声の主はブルペン捕手のハムレット・マルテさん。この日3勝目を挙げた佐々木朗希投手に抱きつこうとしていた。

 2年目を迎え、開幕からメジャーで投げ続ける佐々木の隣には、いつもマルテさんがいる。一緒にキャッチボールを行い、一緒にダッシュを行えば足の並びはぴったり揃う。年齢はマルテさんが8歳上だが、まるで年の近い兄弟のよう。「ロウキ!」「ハムレット!」と呼び合う仲で、通訳も挟まず、談笑やちょっかいを掛け合う姿は日常の光景となっている。

一緒にランニングを行う佐々木とマルテさん【写真:黒澤崇】一緒にランニングを行う佐々木とマルテさん【写真:黒澤崇】

 ドミニカ共和国出身のマルテさんは、2023年までドジャース傘下でプレーした。ある日、現在共にブルペン捕手として在籍する“チコ”ことフランシスコ・ヘレラさんが負傷。マルテさんがその代役を務めたことがきっかけで、現在に至る。

佐々木が不在でも…ロッカーで日本語を勉強

 佐々木はロッテ時代にスペイン語を話す外国人選手とコミュニケーションを取っていたこともあり、スペイン語でマルテさんに話しかける。マルテさんは佐々木から日本語を教わるとみるみる上達し、日本メディアにも「ドウモ! オツカレサマデス!」と話しかける。

 8月17日(同18日)、コロラドでのロッキーズとのカード初戦の開始前だった。佐々木はロサンゼルスで調整中のためチームとは別行動。そんななか、ドジャースのロッカーではマルテさんが机でペンを走らせ、1枚の紙を日本人記者たちに見せてきた。

佐々木「いっぱい日本語を覚えてくれる」、マルテさん「選手を支えるのが仕事」

 そこには「たべる」「たべた」「たべたい」「できる」「できた」「できたい」と平仮名が並ぶ。マルテさんは“正しいですか?”と言わんばかりに紙を見せ、それぞれのワードを読み上げた。

「できたい」について、記者数人が「『やりたい』か『したい』かな?」と指摘すると、「ナルホド、アリガトウゴザイマス!」とマルテさん。佐々木が不在の裏で、携帯を片手に日本語を勉強していた。

 19日(同20日)のロッキーズ戦で登板を終えた佐々木は、マルテさんと談笑しながら自分の囲み取材が始まるのを待っていた。

 佐々木にマルテさんの存在について質問すると、表情を崩して話し出した。

「いっぱい日本語覚えてくれるんで、僕としてはすごく楽しいです。他のスタッフもそうですけど、チームみんなで試合前の時間だったりを過ごしてるので、そういったところで、良くしてもらってるのは本当にありがたいです」

試合前のキャッチボールもマルテさんと行うことが多い【写真:黒澤崇】試合前のキャッチボールもマルテさんと行うことが多い【写真:黒澤崇】

 一方のマルテさんは「僕の一番の仕事は、いつでも選手たちをサポートできるようにすること。彼らが何か必要とした時にいつでも力になれるようにして、彼らがルーティンをこなせるように支えること。それがここでの私の一番の目標なんだ」と話す。

 日本語を「できたい」と思うのも、「ロウキ」の力になるための努力。相棒と一緒に、2人でさらなる高みを目指す。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

RECOMMEND

CATEGORY