台湾の食堂で見かけた「広島-巨人戦」 侍、阪神ユニ着用で声援も…現地で感じた“NPBの日常”

台湾でもNPBの試合が視聴可能になっている(写真はイメージ)【写真:栗木一考】
台湾でもNPBの試合が視聴可能になっている(写真はイメージ)【写真:栗木一考】

現地で目撃した日本のプロ野球熱…台湾で広がるNPBの視聴環境

「第14回 BFA U18アジア野球選手権」に出場するU-18日本代表の取材で、初めて台湾の地に足を踏み入れた。夕食を取るためレストランに入ると、隣のテーブルにいた親子3人がスマートフォンを囲むように画面を見つめていた。映っていたのは、日本のプロ野球「広島-巨人戦」の中継だった。

 試合が行われていたのはマツダスタジアム。日本国内のDAZNでは広島主催試合は配信対象外となっているが、台湾ではNPBを取り巻く視聴環境が広がっている。今年から「DAZN Taiwan」がセ・パ12球団をカバーする配信を開始し、日本では同サービスで見ることができない広島主催試合も、台湾では視聴できるようになった。

 かつて台湾で視聴できるNPB中継は、パ・リーグや巨人、DeNAなど一部球団の試合が中心だった。現在は視聴できるカードの幅が広がり、日本のプロ野球が以前より身近な存在になりつつある。

 日本球界では林安可外野手(西武)や徐若熙投手(ソフトバンク)、宋家豪投手(楽天)ら台湾出身選手もプレーしている。カードによっては中国語の実況、解説も用意されるなど、現地ファンがNPBを楽しむ選択肢は増えている。

 その存在感を感じたのは、街中だけではなかった。取材現場となったU-18アジア選手権のスタンドを見渡すと、日本球団のユニホームを着た台湾のファンの姿があった。

 侍ジャパンのユニホームだけではない。中には阪神・森下翔太外野手の背番号「1」のユニホームを着て声援を送るファンもいた。日本代表だけでなく、NPBでプレーする個々の選手のユニホームまで台湾のスタンドで目にしたことは、日本のプロ野球が現地で親しまれている一端を感じさせた。

 台湾とNPBの接点には歴史もある。2002年5月14、15日には、台北の天母棒球場で福岡ダイエーとオリックスが公式戦2試合を開催。日本プロ野球史上初となる海外での公式戦だった。

 それから24年。かつてNPBの公式戦が行われた台湾で、今では街中のレストランで家族がスマートフォンを囲み、日本のプロ野球を楽しんでいる。U-18代表の取材で訪れた台湾で目にしたのは、海を隔てた場所にも自然に溶け込んでいるNPBの存在だった。

(神吉孝昌 / Takamasa Kanki)

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