「盗塁王を狙える」ドラフト候補 NPBスカウト驚愕の脚力…漏れる“本音”「何かを起こす」

早大戦に出場した明大・岡田啓吾【写真:加治屋友輝】
早大戦に出場した明大・岡田啓吾【写真:加治屋友輝】

「一番スピードに乗れる」二・三塁間を駆け抜け悠々三塁打

 東京六大学野球秋季リーグで、スピードスター候補がプロのスカウト陣の熱い視線を浴びている。明大のリードオフマン・岡田啓吾内野手(4年)――10月22日に迫るドラフト会議の上位指名候補にも挙げられる“韋駄天”だ。

 まず目につくのが、イケメンぶりである。鼻筋の通った端正な顔立ちで、近くで見るとまつげが非常に長い。周囲から「歌舞伎役者みたい」との声が上がり、俳優で同姓の“岡田将生系”の美男子とも言えようか。

 リストバンドに刺繍された「K-GO!」(ケイ、ゴー!)の文字は、名前の啓吾(けいご)をもじったもので、「足が速そうでもあるので」と語り、目立たないところでもオリジナリティを発揮している。

 そして、本当にとてつもなく足が速い。27日に神宮球場で行われた早大1回戦。「1番・二塁」でスタメン出場していた岡田が、6回2死走者なしでセンターへライナーを放つと、早大の中堅手・阿部葉太外野手はスライディングキャッチを試みるも捕り切れず、ボールをグラブに当てて弾いた。

 これを見た岡田は一塁を蹴り、さらに「一番トップスピードに乗れる」という二・三塁間を凄い速さで駆ける。悠々と三塁に到達する“スタンディング・トリプル”。もう少しボールが転々としていれば、そのまま表情も変えずにホームベースを駆け抜けていただろう。見る者をドキドキさせるスピードだ。

 DeNAの永池恭男アマスカウトは「打撃も意外にパンチ力があり、ウエートトレーニングの成果がうかがえますが、最大の魅力はやはり“足”です。将来的に盗塁王を狙える選手だと思います」とネット裏で目を細めた。

 岡田自身「シングルヒットであろうと、野手の間を抜ける打球であろうと、常に先の塁を狙う姿勢で走り続けたいと思っています」とうなずいた。

早大戦に出場した明大・岡田啓吾【写真:加治屋友輝】
早大戦に出場した明大・岡田啓吾【写真:加治屋友輝】

昨年12月の合宿で50メートル走5秒69をマークし一躍脚光

 岡田が一躍脚光を浴びたのは昨年12月、愛媛県の坊っちゃんスタジアムで行われた侍ジャパン大学日本代表候補の強化合宿だった。光電管計測器による50メートル走のタイム測定で、歴代最速の「5秒69」をマーク。計測方法が異なるため単純に比較はできないものの、数字上では、多田修平が保持する陸上男子50メートル走の日本記録「5秒73」をも超えるタイムで、周囲の度肝を抜いた。

 侍ジャパン大学代表としては今年7月、台湾で行われた「ワールド カレッジ ベースボール チャンピオンシップ」で不動の1番として活躍し、優勝に貢献した。巨人の木佐貫洋スカウトは「本当に足が速い。打撃も左打ちで、コンタクトすれば相手の野手が焦りますから、“何かを起こす選手”だと思います」と高く評価する。

 実は、とんでもないスピードの割に、盗塁数には反映されていない一面もある。レギュラー3季目で、今月22日の東大2回戦で決めた二盗が通算3盗塁目。今春のリーグ戦では、立大・木津寿哉外野手(3年)と東大・荒井慶斗外野手(3年)が各5盗塁をマークしたのに対し、岡田の盗塁数は「1」だった。

 しかし、これは岡田の“伸びしろ”ともいえる。木佐貫スカウトは「盗塁でスタートを切るタイミングを、まだつかみ切れていないのかもしれません。巨人でいえば鈴木尚広さん(2軍外野守備兼走塁コーチ)のような走塁のスペシャリストが、各球団にいます。そういう人に教われば、盗塁のポイントをつかんで増やすことができるのではないか。スピード自体はなかなか鍛えて速くなるものではありませんから、やはり大きな魅力がありますよ」と指摘するのだ。

 未完のスピードスター候補から、プロのスカウト陣もメディアもファンも目が離せないが、実際のところ、そのスピードは目にも止まらないほどだ。

【実際の画像】「歌舞伎役者みたい」 逸材・岡田啓吾の“ビジュイイじゃん”

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