ナショナルズ右腕が“笑撃”の大暴投 解説者も困惑「これはボークなのか?」
ぎこちないフォームでボールは大きく外れ…「打つことは不可能」
ナショナルズのワンダー・スエロ投手が11日(日本時間12日)の敵地フィリーズ戦でまさかの大暴投を見せた。ピンチの場面でモーションに入ったものの、ぎこちないフォームとなってしまい、ボールは大きく外角に外れて力なく転々……。MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」が動画を紹介すると、ファンからは「打つことは不可能」との声もあがっている。
緊迫した場面で“笑撃”の投球が飛び出した。6-6の同点で迎えた9回裏。ナショナルズは2死一、三塁のピンチを迎えた。ここでスエロを投入。しかし、左打者のサンタナへの1球目はとんでもないボールになってしまう。投球の途中に突如動きがぎこちなくなり、ボールは“明後日の方向”に。外角へ大きく外れ、力なく転がっていった。
敵地フィラデルフィアで試合を中継していた「NBCスポーツ・フィラデルフィア」では、実況が「投げた球が三塁側へ逸れていきました。危うくボークとなるところでしたが、彼は運よくボールを前方へ投げられました」と指摘。解説者は「なんてことでしょう」と言葉を失った。
一方、地元ワシントンのテレビ局「MASNスポーツ」では、実況が「なんてことでしょう! ナッツにとっては運が良かったですが、ボールは三塁ベースの近くへ転がっていきました。なので(三塁走者の)ナップはホームインできませんでした。単なる“ボール”としてカウントされるだけです。ワォ」と指摘。解説者は「これはボークなのでしょうか? これで試合が終わったら、拍子抜けですね。そんな終わり方は見たことがありません」と心配したが、ボークにはならず。それでも、一塁走者の二塁進塁は許し、2死二、三塁とピンチが広がった。
ナショナルズはここで敬遠を申告し、満塁策を取った。そして、続くバティスタは中飛。ピンチを切り抜けた。ナショナルズは延長10回に1点を奪い、スエロはその裏も抑える好投。まさかの“珍事”を乗り越え、勝利投手となった。
もっとも、まさかの大暴投は大きな話題となり、「Cut4」は「しまった!」という文言とともに動画を紹介。ファンからは「何が起きたんだ」「グッドジョブ」「スプリットか?」「ナッツ(ナショナルズ)の今シーズンを表している」「打つことは不可能」「少し外に外れたね。コーナーを狙ったんだけど、失敗しちゃったんだ」などと“困惑”の声があがった。スエロ、そしてナショナルズファンにとってはジェットコースターのような登板となった。