ナックルボーラーの“マジック”に解説者大興奮「ボールがダンスしている」

“魔球”ナックルでブルージェイズ打線を翻弄したRソックスのライト【写真:Getty Images】
“魔球”ナックルでブルージェイズ打線を翻弄したRソックスのライト【写真:Getty Images】

レッドソックス右腕ライトがブルージェイズ打線を翻弄

 魔球が打者を翻弄した。12日(日本時間13日)の本拠地ブルージェイズ戦で、レッドソックスの右腕スティーブン・ライトが、自ら招いたピンチを得意のナックルボールで切り抜けた。どんなに振ってもまともにバットに当たらない“無回転ボール”に、米メディアやファンから驚きの声があがった。

 1-0とレッドソックスがリードした8回表、先発のプライスからバトンを受けたライト。初球からスライダーのような強烈な変化を見せるナックルボールを投げ込んだが、立ち上がりは制球がままならず、二塁打とストレートの四球でいきなり無死一、二塁のピンチを背負った。

 しかし、ここからが“魔球使い”の真骨頂。9番の代打・ピラーをナックルで空振り三振に打ち取ると、1番・マッキニーを二ゴロ。2死一、三塁で迎えた2番・トラビスは、1球目のナックルを強振したがかすりもせず、バットがすっぽ抜けて観客席まで飛んでいった。2球目もナックルを強振したが空振り。3球目をかろうじてバットに当てたものの、平凡な右飛に倒れた。

 ボストンの地元テレビ局「NESN」の実況席では、解説を務めるサイ・ヤング賞右腕デニス・エッカーズリー氏が大興奮。ピラーを三振に取ったナックルボールの不規則な変化に「ワォ! ボールがダンスしているかのように動いています」と驚きを隠せなかった。MLB公式ツイッターでは、トラビスがナックルを空振りしたシーンの動画を「ダンシング・イン・セプテンバー」という言葉を添えて公開。巨人・阿部のテーマ曲として日本でも有名なディスコの名曲、アース・ウィンド&ファイヤーの「セプテンバー」に引っかけた洒落たツイートで盛り上げた。

 すると、ファンも「正しいナックルボールの使い方をすれば、打つことは不可能」、「無回転! 投手は誰?」などと反応。さらには「『セプテンバー』が脳内再生されて止まらない」というコメントともに「セプテンバー」のミュージックビデオまで投稿された。

 今や希少価値となったナックルボーラーだが、最少得点差で今季100勝目を挙げたレッドソックスの完封リレーの中で、しっかりと存在感を見せた。

【動画】「ボールがダンスしている」と解説者も興奮…ライトが投じた“無回転ナックルボール”

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