WS初戦は史上最長タイ延長14回の熱戦 ロイヤルズが主砲のサヨナラ犠飛で先勝
エスコバーが「先頭打者ランニングホームラン」、9回にゴードンが同点ソロ
MLBのワールドシリーズ(WS)が27日(日本時間28日)、カンザスシティーのカウフマン・スタジアムで開幕し、ロイヤルズがメッツに5-4で勝利した。ロイヤルズは土壇場の9回にゴードンのソロで同点に追いつき、試合はWS史上最長タイの延長14回に突入。最後は主砲ホズマーのサヨナラ犠飛で、5時間9分の大熱戦に決着をつけ、1985年以来30年ぶりの世界一へ向けて本拠地で先勝した。
ロイヤルズは初回、エスコバーが相手先発ハービーの初球の95マイル(約153キロ)の直球をフルスイング。左中間への大飛球をメッツの左翼コンフォートと中堅セスペデスが追ったが、捕球できず。セスペデスにボールが当たり、打球はレフト方向に転がった。
本拠地に歓声が響く中、エスコバーは一気に本塁生還。“先頭打者初球ランニングホームラン”での幕開けとなった。ESPNスタッツ&キャストのツイッターによると、ワールドシリーズでのランニングホームランは1929年のミュール・ハース以来86年ぶり。FOXスポーツによると、「先頭打者ランニングホームラン」は1903年のパッシー・ドゥハティ以来112年ぶり、史上2度目の“偉業”となった。
しかし、メッツは4回にダーノーのタイムリーで同点に追いつく。さらに、5回にはグランダーソンのソロホームランで勝ち越し。6回にはコンフォートの犠飛で1点を加えた。
2点のリードを許したロイヤルズだったが、6回に反撃。ホズマーの犠飛で1点を返すと、2死二塁でムスタカスがセンターへタイムリー。同点に追いつく。
それでも、8回にメッツが再び勝ち越し。2死二塁でフローレスが一塁方向へのゴロを打つと、これをホズマーが捕球できず、ボールはライト前へ。ロイヤルズは名手のまさかの失策で痛恨の失点を喫した。
しかし、試合は終わらない。9回。ロイヤルズはゴードンがメッツの守護神ファミリアからセンターバックスクリーンへのソロ本塁打を放ち、同点に追いついた。
その後、両チームともに得点を奪えず、ゲームはWS史上最長タイ(1916年、2005年)となる延長14回に突入。ロイヤルズはメッツのベテラン右腕コロンから相手の失策などもあり無死満塁のチャンスを作ると、ホズマーがライトへサヨナラ犠飛。5-4で5時間9分の大熱戦となった初戦を制した。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count