鷹・松田が決勝2ラン 「めちゃくちゃ良かった」14Kハム上沢撃ち
5回に抜けたフォークを左翼スタンドへ運ぶ
■ソフトバンク 2-1 日本ハム(24日・ヤフオクドーム)
ベテランの思いが籠もった一振りだった。ソフトバンクの松田宣浩内野手のバットが、チームを6連勝に導いた。5回に決勝の28号2ラン。試合後には「負けたくないし、負けられない。僕らは13試合、負けないつもりでやるだけ」と、チームの思いを代弁した。
両チーム無得点で迎えた5回。ここまでヒット1本に封じられていた日本ハム先発の上沢を攻略した。先頭のデスパイネが左中間を破る二塁打で出塁すると、1死二塁で松田が打席に立った。「カウント球だったので、(フォークを)意識して対応していこうと思っていました」。1ボールからの2球目。右腕が投じたフォークが甘くなったところを逃さなかった。
快音を残した打球は、左翼ホームランテラス席へと飛び込んだ。28号の先制2ラン。8回までわずか4安打、14個の三振を喫した上沢の、この日唯一とも言えるスキを突いた。松田は上沢を「めちゃくちゃ良かった。全部よかった。球種も多いし、真っ直ぐも威力あるし、変化球もキレがあった」と称えると同時に、「抜けた球をうまく打てた」と振り返った。
敵地メットライフドームでの西武との3連戦で3連敗を喫した後、勝ち続けて6連勝。3位日本ハムとのこの2試合は投手戦となり、ソフトバンクはワンチャンスをモノにして競り勝ち、松田は「こういう試合で勝っていくしかない。今後の試合を考えても、大きい試合かなと思う。いい投手が投げたら、そうは打てない」とした。
ソフトバンクの残り試合は13試合。この日も首位西武は勝って9連勝に。マジックは6となり、6ゲーム差は変わらなかった。それでも松田は「僕たちは勝ち続けるしかない」。可能性ある限り、王者ソフトバンクはファイティングポーズを崩さない。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)