西武、7戦連続適時打なしもどこ吹く風 辻監督「本塁打も適時打みたいなもん」
「賞金出すって言っても、誰も打たねぇんだもん」
■西武 2-1 日本ハム(1日・札幌ドーム)
10年ぶり22度目の優勝を決めた西武が、連敗を2で止めた。歓喜の胴上げから一夜明けた1日、敵地・札幌ドームでの日本ハム戦。1点ビハインドの8回に山川が47号同点ソロを放つと、9回に秋山が勝ち越しの24号ソロ。先発の多和田は8回8安打で16勝目をあげ、最多勝に大きく前進した。
得意の一発攻勢でひっくり返した。終盤まで日本ハム先発の上沢の前に苦戦を強いられていた“獅子おどし”打線だったが、8回、山川が上沢のスライダーを捉え、左中間スタンドへ突き刺す47号ソロで同点。9回には3番手の玉井から、秋山がバックスクリーン右へ飛び込む決勝の24号ソロ。ソロ本塁打2本で勝った。
“タイムリー欠乏症”もどこ吹く風だ。24日の楽天戦から7試合連続でタイムリー無し。この間に奪った24得点のうち、22得点は本塁打で叩き出したもの。残りの2点は内野ゴロの間で奪っており、65イニング連続でタイムリーが出ていないが、得点は奪っており、辻発彦監督も「7試合連続タイムリーなし? タイムリーみたいなもんだろ、ホームランだって。オレが賞金出すって言っているのに、誰も打たねえんだもん」と笑い飛ばした。
先発の多和田は足に打球が当たりながら、マウンドに立ち続けて8回1失点。チームメートの菊池に2勝差をつけて、最多勝に大きく前進した。粘りの投球を見せた多和田について指揮官は「良かったね。力みもなく、スピードガン以上に出ていたように見えた」と力投を称えていた。
この日は中村、栗山のベテランをスタメンから外し、浅村も早々にベンチへと下げた。激戦の疲れを取るためのマネジメントを施す一方で、離脱していた外崎が1軍に復帰した。「外崎が普通にできた。ちょっとホッとした。試合勘を取り戻してくれれば」と語った辻監督。ここからはクライマックスシリーズに向けて、チーム状態を整えていく。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)