【2013年 ダルビッシュ・プレイバック】レンジャースのエースとして認められたマリナーズ戦

「スプリット以外は全部良かった」

 デビュー2年目にして、メジャーを代表する投手となったダルビッシュ有。9月29日のエンゼルス戦でレギュラーシーズン最後の登板を終え、13勝9敗、防御率2・83という成績を残した。今季32試合に先発した中で、鍵となるゲームがいくつもある。登板内容とともに、試合後の記者会見全文を掲載し、右腕の進化を振り返りたい。

 今季4試合目の先発となった4月19日の本拠地でのマリナーズ戦で、ダルビッシュは完璧なリベンジに成功した。敵地でのマリナーズ戦(同12日)で、6回3失点ながら岩隈久志との投げ合いに敗れてシーズン初黒星を喫した後の登板。初回に日米通算1500個目となる三振をエンディー・チャベスから奪うと、2回まですべてのアウトを三振で奪った。

 本人が「スプリット以外は全部良かった」と振り返ったように、スライダー、カーブと変化球は切れ、速球系のツーシーム、カットボールもよく動いた。7回3安打無失点の快投。1週間前に敗れた相手に雪辱しただけでなく、昨季はオリオールズに所属し、ワイルドカードゲームで投げ合って敗れた相手先発ジョー・ソーンダースへもリベンジした。

 実は、本来ならば中4日で敵地でのカブス戦に登板する予定だったが、4月中旬は気温が氷点下になることもあるシカゴでダルビッシュが投げて、ケガすることを恐れた首脳陣が予定を変更。慣れ親しんだアーリントンで投げた結果の快投劇だった。

 しかも、試合前には開幕投手を努めたマット・ハリソンが椎間板ヘルニアで手術を受け、長期離脱となることが発表されたばかり。自他共に認めるレンジャーズのエースになった一戦だったとも言える。以下は試合後の記者会見。

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