実に24人も… 岩瀬、松井稼ら“平成最後のシーズン”で引退する名選手たち
村田や杉内ら“松坂世代”も5人が現役引退
2018年のペナントレースもいよいよ全日程終了が目前に迫ってきた。セ・リーグは広島が3年連続のリーグ優勝を決め、ヤクルトが2位。まだ3位は決まっておらず、クライマックスシリーズ(CS)に進む最後の椅子を巨人とDeNAが争っている。パ・リーグは全順位が確定。西武が10年ぶり22度目のリーグ制覇を果たし、2位に昨年度覇者ソフトバンク、3位に日本ハムが入り、この3チームがCS進出を決めた。
シーズン終盤はリーグ優勝、そしてCS争いで熱い戦いが繰り広げられる一方で、ファンにとっては寂しく、辛い季節でもある。長らく球界や、それぞれのチームを支えてきた名選手たちが現役引退を決め、その引退試合や引退セレモニーが行われるのもまた、この季節である。
10月6日には、中日の大ベテラン荒木雅博内野手が会見を開き、正式に現役引退を表明。同日、ソフトバンクの本多雄一内野手が本拠地ヤフオクドームで引退試合を戦い、多くのファンが最後の雄姿に涙を流していた。
“平成最後のシーズン”となった今季は、例年にはないほどに、ユニホームを脱ぐ決断をする選手が多いシーズンとなった。
昨季、巨人を退団しNPB復帰を目指していた村田修一内野手が、NPB復帰の夢叶わずに現役引退を決断。同じ“松坂世代”の巨人・杉内俊哉、DeNA・後藤武敏、日本ハム・矢野謙次、オリックス・小谷野栄一と次々に、今季限りでの引退を決めて表明した。
中日では、前人未到の1000試合登板、歴代最高の407セーブをマークした“鉄腕”岩瀬仁紀投手、通算2000安打を達成し“アライバコンビ”の1人として活躍した“名手”荒木雅博内野手、2010年にプロ野球記録の47ホールドをマークした浅尾拓也投手、そして野本圭外野手と、中日の“黄金期”を支え、時代を彩った4選手が引退することになった。
ファンに愛され続けた広島の新井貴浩内野手や、西武の松井稼頭央外野手といった“レジェンド”たちも今季でユニホームを脱ぐ決断を下し、ここまでで現役引退が発表された選手は実に24人にも上る。
今季限りでの現役引退が発表されている選手とその通算成績は以下のようになっている。
新井貴浩(広島→阪神→広島)
2383試合7934打数2203安打319本塁打1303打点 .278
天谷宗一郎(広島)
844試合1932打数493安打27本塁打159打点 .255
浅尾拓也(中日)
416試合38勝21敗23セーブ200ホールド 2.42
野本圭(中日)
449試合827打数185安打9本塁打83打点 .224
岩瀬仁紀(中日)
1001試合59勝51敗407セーブ81ホールド 2.31
荒木雅博(中日)
2219試合7634打数2043安打34本塁打468打点 .268
加賀繁(横浜・DeNA)
279試合12勝22敗1セーブ72ホールド 4.03
G後藤武敏(西武→DeNA)松坂世代
618試合1226打数312安打52本塁打184打点 .254
杉内俊哉(ダイエー・ソフトバンク→巨人)松坂世代
316試合142勝77敗0セーブ0ホールド 2.95
西村健太朗(巨人)
470試合38勝34敗81セーブ77ホールド 3.12
脇谷亮太(巨人→西武→巨人)
850試合2046打数521安打18本塁打159打点 .255
山口鉄也(巨人)
642試合52勝27敗29セーブ273ホールド 2.34
山本哲哉(ヤクルト)
227試合6勝11敗14セーブ55ホールド 3.07
松岡健一(ヤクルト)
490試合32勝25敗4セーブ127ホールド 3.78
本多雄一(ソフトバンク)
1313試合4673打数1289安打15本塁打347打点 .276
松井稼頭央(西武→MLB→楽天→西武)
NPB:1913試合7190打数2090安打201本塁打837打点 .291
日米:2543試合9492打数2705安打233本塁打1048打点 .285
石井裕也(中日→横浜→日本ハム)
330試合19勝19敗6セーブ83ホールド 3.05
矢野謙次(巨人→日本ハム)松坂世代
758試合1427打数373安打29本塁打153打点 .261
岡田幸文(ロッテ)
909試合2242打数570安打0本塁打119打点 .254
大隣憲司(ソフトバンク→ロッテ)
141試合52勝50敗0セーブ0ホールド 3.36
根元俊一(ロッテ)
837試合2329打数583安打31本塁打204打点 .250
金澤岳(ロッテ)
177試合330打数76安打1本塁打27打点 .230
小谷野栄一(日本ハム→オリックス)松坂世代
1394試合4765打数1260安打71本塁打566打点 .264
村田修一(横浜→巨人→BCリーグ栃木)松坂世代
1953試合6925打数1865安打360本塁打1123打点 .269
次々に報じられ、発表される現役引退の知らせに、何度も衝撃を受け、涙を流したファンも数多くいたことだろう。ユニホームを脱ぐ決断を彩った名選手たち。球界を彩った彼らの“第2の人生”に幸あれ――。
(Full-Count編集部)