崩れた「勝利の方程式」 それでも守護神は不動「同じ場面でも松井でいく」
1点を守れず逆転打浴びる、チームは勝利も「僕の実力がない。通用していない」
世界野球「プレミア12」に出場している侍ジャパン日本代表は、15日のベネズエラ戦に6-5でサヨナラ勝ちし、無傷の5連勝で準々決勝に臨むことになった。7回までメジャー通算156勝を誇るガルシアに2点に抑えられていたものの、絶好調の中田翔外野手が8回に3番手エルナンデスから一時は逆転となる2点タイムリーを放ち、1点を勝ち越されて迎えた9回には中村晃外野手が値千金のサヨナラ打。打線は相変わらず好調を維持している。
一方、準々決勝のプエルトリコ戦を控えて不安材料となったのは、1点リードの9回に登板し、逆転打を浴びた松井裕樹投手の出来だ。先頭のヒメネスは左飛に打ち取ったものの、アポダカ、カラバイヨに連打を浴びると、オスナには四球を与えて1死満塁。ここでイェベスを2ストライクと追い込みながらレフトへのタイムリーツーベースを浴び、試合をひっくり返された。
楽天では今季からクローザーに抜擢された左腕は、シーズンで33セーブを挙げ、黒星は2つ(3勝)のみ。防御率は驚異の0.87をマークした。だが、今大会は2度目のセーブ機会で初黒星。中村晃の一打でチームは全勝を守ったものの、試合後に「取り返しのつかないことをしてしまって……」と肩を落とした。
小久保監督は「1点差で2ストライクからヒット2本打たれて0点で抑えられるほど甘くない。経験になったと思うし、反省材料として今後につなげてほしい」と話したが、本人は「見ての通り僕の実力がないだけ。何が悪かったというよりも通用していない。コントロールとかそういうもの以前の問題です」とショックを隠せなかった。