トライアウトでパドレスから異例の“要求”も 元ヤクルト江村、再起への想い
MLB球団が高知で異例のトライアウト実施、NPB経験者で唯一の左腕に「横から投げてくれ」
MLBパドレスが22日、高知市内で球団史上初となる日本国内でのトライアウトを開催した。異例の試みには、全13選手が参加。今シーズンNPBの所属球団から戦力外通告を受けた大田阿斗里投手(元DeNA)や上園啓史投手、藤江均投手(共に元楽天)らNPB経験者も5人が参加し、パドレスの球団幹部にアピールを行った。
NPB経験者のうち、唯一の左腕となったのが、ヤクルトを今季限りで戦力外となった江村将也投手だ。2012年のドラフト会議で4位指名を受けてヤクルトに入団。1年目から31試合に投げ、3勝無敗4ホールドを記録するなど、主に中継ぎとしてプロ通算50試合に登板した実績を持つ。
今季は左肘を痛めた影響もあり1軍での登板機会はなく、戦力外通告を受けたものの、10日に行われた12球団合同トライアウトでは打者3人を無安打に抑えた。再び活躍の場を得るためにアピールを続けている。
この日のトライアウトでは、打席付近から鋭い眼光で視察を行っていたパドレスのスタッフ陣から「横から投げてくれ。ボールになっても構わないから、横からカーブも投げてくれ」と突如、異例のリクエストが飛んだ。1球を投じるごとに「もっと腕を低く」などアドバイスが送られ、パドレスのスカウト陣は新たな可能性を感じとっていたようだ。
トライアウト終了直後、その江村に心境を聞いた。