鷹CS最多タイ15得点で大勝も、工藤監督は表情硬く「優位になったわけじゃない」
サイクル王手、6打点の上林を称賛「3ランが大きかった」
■ソフトバンク 15-4 西武(19日・メットライフ)
ソフトバンクがCS史上最多タイの15得点で爆勝し、2勝2敗のタイに戻した。19日、敵地メットライフドームで行われた「パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第3戦。第2戦で大敗して黒星が先行したソフトバンクだったが、この日は打線が大爆発し、試合後の工藤公康監督は「つなげて、つなげて点を取ってくれて、すごくいいゲームができた。ホッとしています」と、表情を崩さずに語った。
3回1死一、二塁で上林が先制の3ラン。4回には川島が右中間を破る適時二塁打、続く上林も中前適時打を放つなど、この回4点を追加した。5回には上林がサイクル安打に王手をかける2点適時三塁打を放つなど、さらに5点を追加。ファイナルステージから1軍に復帰し、復帰後初スタメンとなった内川にも本塁打が飛び出した。
16安打15得点。上林はCS史上最多タイの6打点、サイクル安打には手が届かなかったものの大活躍し、指揮官も「あと1本出れば、というところだったけどね。あの3ランが大きかった。あれで一気にいけた。よく打ってくれた」と絶賛した。
この日はスタメンから不振の松田を外し、グラシアルを三塁に起用。内川を一塁、中村晃を左翼に回す決断を下し、結果的にはそれが打線の大爆発につながった。試合前には「今日は絶対に勝ちたい、何が何でも」と決意を示していた指揮官は「選手たちの絶対に勝つんだという思いの表れ。形に表れて満足していますし、よくやってくれたと思います」と振り返った。
先発の千賀は、初の中4日での先発だったが、山川のソロの1点のみに封じる好投。味方の大量援護にも守られ、5回4安打1失点と役目を果たした。今季、防御率10.06と大苦戦した敵地で力投した右腕に対し「悔しさを晴らす思いが今日のピッチングにつながった。ナイスピッチングだったと思います」と工藤監督。78球で早々と降板させ、残り試合での中継ぎ待機の可能性も示唆した。
大勝、大敗、大勝で2勝2敗のタイに戻したが、試合後の指揮官の表情は一貫して硬いまま。「まだタイなので。あと3試合で2つ勝った方が勝ち。まだ優位になったわけじゃないので。とにかく明日」。五分に戻して迎える第4戦。この勢いのままに、なんとしても勝って優位に立ちたいところだ。
(Full-Count編集部)