日本、スーパーR初戦で韓国下し全勝 4番の楽天内田が全3打点「ホッとしてます」

全3得点を叩き出した侍ジャパンU-23代表・内田靖人【写真:Getty Images】
全3得点を叩き出した侍ジャパンU-23代表・内田靖人【写真:Getty Images】

全得点と叩き出す4番の仕事、稲葉監督の「このチームの4番はお前しかいない」に発奮

 コロンビアで行われている野球の23歳以下の世界一を決める「第2回WBSC U-23ワールドカップ」は25日(日本時間26日)からスーパーラウンドが始まり、日本は韓国を3-2で下し、初戦白星を飾った。

 この日、全3得点を叩き出したのは、開幕戦から4番を任されている主将の内田靖人内野手(楽天)だ。初回、2死二塁のチャンスで先制左前打を放つと、6回には2死一塁から左越え2ラン。緊迫したゲーム展開の中でリードを3点に広げ、終盤の韓国の反撃を2点で食い止めた。

「(打てて)ホッとしています。(本塁打は)結構詰まっていたのでいくとは思わなかったが、風で入ってくれた。オープニングラウンドではまったく打てていなかったので、やっと打ててよかった。スーパーラウンドになったら打とうと切り替え、チャンスで回ってきたら全部返してやろうという気持ちだった。4番はなかなか打てるものではない中で任せてもらっているので、仕事ができるようにと思っていた。(監督から)話をされた次の試合だったので頑張ろうと思っていた」

 オープニングラウンドでは19日(同20日)の南アフリカ戦、21日(同22日)のメキシコ戦で本塁打を放っていたが、安打はこの2本だけ。5試合で4打点ながら、17打数2安打となかなか結果を残せずにいた。そして、オープニングラウンド最終戦となった23日(同24日)のコロンビア戦後には監督室に呼ばれ、稲葉篤紀監督からこう言われた。

「チームの4番はそんなにコロコロ変えるものではない。このチームの4番はお前しかいないよ」

 指揮官からの熱いメッセージに、内田は「はい。明後日から打ちます」とスーパーラウンドでの活躍を誓った。そして「1軍経験もあるし、本塁打も(1軍で)12本打っている。メンバーを選んだ時から、4番は内田と決めていた。今後、大事なところでやってくれるんじゃないかと期待している。チームが本当に窮地に立たされた時に打ってくれたらいい」と、話していた指揮官の期待に一発回答。稲葉監督は「ずっとハッパをかけていたし、やっといい形で本塁打が出て勝ったのでよかった」と、目を細めた。

 スーパーラウンドではファーストラウンドで同組だった突破国との対戦成績も加え、計5試合の結果で決勝、3位決定戦進出チームを決める。日本はメキシコ戦、台湾戦の勝利も含め、これで3勝0敗。残り2試合であと1勝すれば、決勝進出も近づいてくる。明日26日(同27日)はオープニングラウンドB組を5連勝で首位通過した強敵ベネズエラが相手。内田は「自分たちの野球をやれば勝てると思うので、今まで通り頑張りたい」と、笑顔で声を弾ませた。

(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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