プライス、10年越しの世界一達成に男泣き 「このためにボストンにやってきた」

ワールドシリーズ第5戦に先発登板して勝利したレッドソックスのデビッド・プライス【写真:Getty Images】
ワールドシリーズ第5戦に先発登板して勝利したレッドソックスのデビッド・プライス【写真:Getty Images】

レイズ時代の2008年にWS出場もフィリーズに敗れる

■Rソックス 5-1 ドジャース(日本時間29日・ロサンゼルス)

 第114回ワールドシリーズ第5戦が28日(日本時間29日)、ロサンゼルスのドジャースタジアムで行われ、レッドソックスが5-1でドジャースを下し、対戦成績4勝1敗で2013年以来5年ぶりの世界一に輝いた。この日の先発マウンドに上がり、8回途中を3安打1失点と快投した左腕デビッド・プライスは試合後、歓喜の涙を流した。

 10年越しの念願が叶った。メジャー1年目、レイズ時代の2008年にワールドシリーズに出場したが、フィリーズに敗れて世界一を逃した。そこから頂点に立つことを目標にプレーし続け、サイ・ヤング賞や防御率タイトルは獲得したが、ワールドシリーズの舞台に立つことすらできなかった。

 2014年にレイズからタイガースへ、翌15年にはタイガースからブルージェイズへトレード移籍。そして、フリーエージェントとなった2015年オフにレッドソックスと7年2億1700万ドル(約242億8700万円)の超大型契約を結んだ。当然、ボストンの地元ファンから寄せられる期待は高かったが、プレーオフで結果が残せず。ファンや地元メディアから厳しい評価を受けた時期もあった。

 だが、今季アストロズと戦ったリーグ優勝決定シリーズ第5戦で6回無失点と好投し、先発としてプレーオフ初白星を記録。「肩の荷が下りた」と話した左腕は、ワールドシリーズ第2戦でも6回2失点で勝利し、この日、中3日の登板で快投劇を演じた。

 試合後、敵地グラウンド上で生まれた歓喜の輪に飛び込み、チームメートと喜びを分かち合った。人目をはばからずに喜びの涙を流したプライスは「気分がいい。本当にスペシャル。まるで現実ではないみたいだ」と笑顔を見せた。頂点を極めた気分を聞かれると「このためにボストンにやってきたんだ」と使命を果たし、充実の表情を浮かべた。

 21世紀を迎えてから、2年連続でワールドシリーズ制覇を果たしたチームはない。「俺たちはワールドシリーズ王者だ」と胸を張った左腕。来季はさらに大きな目標に向かって、新たな挑戦を始める。

(Full-Count編集部)

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