今季の傾向からホークス柳田の“弱点”を探る 得意、不得意はあるのか?
元捕手の野口氏が柳田の打撃の傾向と対策を分析
今年のプロ野球界を盛り上げた2人と言えば、ヤクルトの山田哲人内野手とソフトバンクの柳田悠岐外野手だ。65年ぶりとなるトリプルスリー同時達成を果たし、ともにチームを優勝に導く活躍でリーグMVPに輝いた。
各球団は今季、対策を必死に練ったはずだが、山田も柳田も結果的にそれを圧倒する成績を残した。いったいどうすれば、2人を抑えることができるのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜と4球団で捕手として活躍した野球解説者の野口寿浩氏に、今季の2人の結果球の球種別成績、そしてヒートマップ(コース別打撃成績)から、あえて“弱点”を探ってもらった。今回は柳田編。
柳田のヒートマップを見て一目瞭然なのが、ストレートへの圧倒的な強さだ。野口氏も「これはすごいですね。真っ直ぐは全部打ってます。インハイも2割8分6厘打っている」と驚く。ストライクゾーンを9分割すると、内角高めを除く8つのゾーンが4割超で、唯一の“穴”に見える内角高めも3割近くと決して打率は低くない。
スライダーも打率4割と得意にしているが、野口氏は「アテにしないほうがいい」と分析する。
「真ん中付近をやっつけているだけですからね。真ん中のスライダーは投げミス。投げミスを捕まえてこの結果です。スライダーを投げるピッチャーが多いからこうなっているので」