ポストシーズン、波乱を起こすのはどのチーム?
初戦はエース対決で好ゲームが予想される
いよいよポストシーズンが開幕した。ナ・リーグのワイルドカードゲームでは、21年ぶりにプレーオフ進出を果たしたパイレーツがレッズに快勝。快進撃は止まらず、地区シリーズ進出を決めている。米全国紙USAトゥデーでは、予想を含めて現地時間3日から始まる地区シリーズの各チームの先発を掲載。特に初戦はエース対決となるだけに、好ゲームが予想される。
ナ・リーグでは、ともに中地区同士のカージナルスとパイレーツが激突する。初戦は、レギュラーシーズンで19勝9敗と完全復活したアダム・ウェインライトと、援護に恵まれない中、10勝11敗と負け越したA・J・バーネットの先発が発表済み。カージナルスはウェインライトで何としても先勝したいところだ。
ドジャースとブレーブスの対戦では、今季のサイ・ヤング賞候補筆頭のクレイトン・カーショーとクリス・メドレンが初戦で投げ合うことが決定。ドジャースは、3年連続トップの防御率1・83で16勝9敗とチームを引っ張ったカーショーで、メドレン(15勝12敗、防御率3・11)相手に初戦を落とせば痛いが、2戦目にも15勝4敗、防御率2・63のザック・グリンキーが控える。やはり投手力では優位か。
ア・リーグは、レッドソックスがワイルドカードゲーム(インディアンス×レイズ)の勝者と対戦する。まだ先発は発表されていないが、初戦にジョン・レスター(15勝8敗)、2戦目にジョン・ラッキー(10勝13敗)、3戦目にクレイ・バックホルツ(12勝1敗)の順で先発ローテを組むと予想されている。どちらが勝ち上がっても勢いがあるだけに、盤石の投手陣で止めたい。
そして、タイガースとアスレチックスはマックス・シャーザーとバートロ・コロンの激突が決まった。シャーザーは21勝3敗、防御率2・90で、コロンは18勝6敗、防御率2・65。今季のア・リーグで抜群の成績を残した右腕同士の投手戦が期待され、最大の注目となっている。
同紙は、特にシャーザーを選んだタイガースに着目。チームには絶対的エースのジャスティン・バーランダーがいるが、絶好調男に大役を任せる。ジム・リーランド監督は「誰に先発を任せても自信を持って送り出せる」としながら「今年はシャーザーの年だった。誰かがこの選択の間違いを指摘しようとしても、それを主張するのは難しいだろう」と自らの決断を信じている。仮に落としても、バーランダー、防御率1位のアニバル・サンチェスと豪華な顔ぶれが2、3戦目にそろう。優位は動かないだろう。
ただ、波乱が起きるから面白いのが短期決戦。初戦でエースが崩れれば、チームの歯車が狂う可能性は十分にある。重圧の中でマウンドに上がるピッチャーに注目だ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count