MLBで投手が打席に立たなくなる!? ナ・リーグで2017年にもDH制採用か
米高級紙が特集、「DH制移行は避けられない道」?
メジャーリーグのナ・リーグがDH制導入に踏み切る可能性が高まっている。米高級紙「ウォールストリートジャーナル」が「なぜナ・リーグのDH制移行は避けられない道なのか」との見出しで特集している。
メジャーでは投高打低だったア・リーグが1973年から指名打者制を採用。一方のナ・リーグは導入せずにここまできていたが、昨季、シャーザー(ナショナルズ)やウェインライト(カージナルス)ら投手が打席に立った際に負傷したことでDH制採用の議論が沸き起こっていた。
記事では、MLBのロブ・マンフレッドコミッショナーがナ・リーグも2017年シーズンを目処にDH制度を採用するという見解を示したことを紹介。カージナルスのジョン・モゼリアクGMがナ球団内でDH制導入の機運が高まっていると語ったことも伝えている。
また、投手の故障の予防、チーム打撃成績の向上などのメリットを挙げ、投手の打力が低下していることにも言及。昨季のナ・リーグ投手のOPS(出塁率+長打率)が1974年以降、ワースト3位の.329だったデータに触れ、大学やマイナーリーグでDH制が浸透していること、投手の打撃練習が減少していることなどを要因に挙げている。
メジャーリーグは近い将来、両リーグともDH制となるのか。ナ・リーグには過去2年間で9本塁打を記録したバムガーナー(ジャイアンツ)や、今季からは打撃にも定評のある前田健太(ドジャース)などが在籍しており、投手が打席で放つ意外な一振りに球場が湧くことがあるのも事実だ。投手が打席に立つことが本来の野球とする見方も根強く、ファンの間でも大きな議論を呼びそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count