松井秀喜氏の恩師トーリ氏の背番号6が永久欠番に ヤンキースの欠番は計16個
松井秀喜を1年目に辛抱強く起用し続けたトーリ氏
ヤンキースは8日、ジョー・トーリ前監督(73)が付けていた背番号6を永久欠番にすると発表した。現在、メジャーリーグ機構で副会長を務めるトーリ氏は、2003年に巨人からヤンキースに移籍した松井秀喜氏(39)が、巨人の長嶋茂雄終身名誉監督と共に恩師として慕う人物。昨年12月には米野球殿堂にも選出されていた。
トーリ氏は1996~2007年までヤンキースを指揮。就任初年度にチームを18年ぶりにワールドシリーズに導くと、1998~2000年に欠けてワールドシリーズ3連覇を達成。「コア4」と呼ばれた生え抜きのデレク・ジーター、マリアノ・リベラ、ホルヘ・ポサダ、アンディ・ペティットをチームの中心に据え、黄金時代を築いた。12シーズンで実に6度のリーグ制覇を達している。
2003年には、「ゴロキング」と呼ばれるなど入団1年目でニューヨークメディアから酷評されることもあった松井氏を辛抱強く使い続けたことでも知られている。トーリ氏はチームバッティングが出来る松井氏を当初から高く評価。その結果として松井氏はヤンキースに欠かせない打者となり、2人の間には強固な信頼関係が出来上がっていった。松井氏は今でも、毎年秋にニューヨークで行われるトーリ氏のチャリティーパーティーに、ジーター、ポサダらとともに出席している。
米全国紙のUSAトゥデイによると、トーリ氏はヤンキースを通じて声明を発表。「私はとても地味な存在だ。選手たちが球団の歴史に残る、思い出深い12年間を一緒に成し遂げてくれたから、私の野球殿堂入りはかなった」とプレーヤーたちへの感謝の気持ちを込めた。
トーリ氏の背番号6は、8月23日にモニュメント・パークで行われるセレモニーで正式に永久欠番となる。
ヤンキースは、すでに1(ビリー・マーティン)、3(ベーブ・ルース)、4(ルー・ゲッリッグ)、5(ジョー・ディマジオ)、7(ミッキー・マントル)、8(ヨギ・ベラ、ビル・ディッキー)、9(ロジャー・マリス)、10(フィル・リズトー)、15(サーマン・マンソン)、16(ホワイティー・フォード)、23(ドン・マッティングリー)、32(エルストン・ハワード)、37(ケーシー・ステンゲル)、42(マリアノ・リベラ)、44(レジー・ジャクソン)、49(ロン・ギドリー)が永久欠番となっている。
今季限りでの引退を表明しているジーターの2も欠番となることが確実視されており、1ケタは今季限りですべてなくなる可能性が高い。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count