1年で悪役から主役へ A・ロッドが放つポジティブなオーラ
キャンプ合流で大歓声、なぜA・ロッドは1年で信頼を勝ち得たのか
1年前に向けられた厳しい視線は、歓声に変わっていた。大リーグのヤンキースは25日(日本時間26日)に野手組が合流し、アレックス・ロドリゲス内野手(40)もキャンプを開始。全体練習のフリー打撃を行うためにグラウンドに姿を現すと、スタンドに詰めかけた100人ほどのファンから一際大きな歓声が飛んだ。
昨年のキャンプインは薬物規定違反による1年間の出場停止処分があけた直後で、地元メディアから厳しい質問を浴びせられ、ファンからはブーイングを受けた。A・ロッド自身も「とても厳しい状況だった」と当時を振り返る。だが、1年で取り巻く環境は一変。時折「アレックス・コール」が起こり、ベンチへ引き上げる際には大きな拍手も起きた。
「今年は背負うものがないし、とても良い気分でシーズンに臨めそうだ」。新シーズンに踏み出す表情はいたって穏やかだ。
昨冬、禁止薬物使用問題の渦中にいたA・ロッドは大リーグ機構や球団を相手に訴訟まで起こした。一時は2度とユニホームを着ることがないのではないかと言われるほど批判を集め、スプリング・トレーニングに登場したときには完全な悪役のオーラが漂っていた。