FA田澤純一「移籍先決定は焦らない」と代理人 エンゼルスと再契約も視野

エンゼルスからFAとなっている田澤純一【写真:Getty Images】
エンゼルスからFAとなっている田澤純一【写真:Getty Images】

メジャー契約にもこだわらず、優先事項は「環境」

 田澤純一投手(エンゼルスFA)の代理人を務めるネズ・バレロ氏が12日(日本時間13日)、米ネバダ州ラスベガスで開催中のウインターミーティングで報道陣の質問に応じ、「移籍先決定は焦らず、市場が熟するのを待ちたい」と話した。

 今季開幕をマーリンズで迎えた田澤は思うような結果が残せず、現地5月21日に自由契約となった。その後、タイガースとのマイナー契約を経て、同7月13日にエンゼルスとマイナー契約。約1か月にわたりアリゾナ州にある球団施設でトレーニングに励みながら、投球フォームの改善に努めた。同9月1日にメジャー昇格を果たすと、9試合に登板し、被安打7、3失点(自責2)、防御率2.25と右肩上がりでシーズンを締めくくった。

 バレロ氏は「9月のパフォーマンスで、彼が本来の姿に戻ったことを見せられた」と話し、シーズン途中の契約にもかかわらず、投球メカニックの改善に時間を割いてくれたエンゼルスに感謝。田澤は日本に帰国後もトレーニングを継続し、パフォーマンス向上に努めており、バレロ氏は移籍先を決める際の最優先事項として、現在の取り組みを継続させてくれる「環境」だとした。

 メジャー契約にもこだわらない構えだ。バレロ氏は「メジャー契約かマイナー契約か、ということよりも、正しくフィットするかが大事」とし、「環境重視」を改めて強調。その上で「正しくフィットするチームでパフォーマンス向上の取り組みを続けられれば、シーズンを通じてメジャーで投げられると確信している」と自信を見せた。

 現時点で複数球団が獲得に興味を示しているというが、「タズが健康な状態で、ルーティンを取り戻し、感じよく投げられることが大事」と焦らずじっくりと移籍先を検討する方針。エンゼルスも「候補の1つ」と再契約を視野に入れる一方で、「ボストンにいた時を知る人々が他球団の首脳陣になっている」とも話し、カブス、ダイヤモンドバックス、ブルージェイズなどレッドソックスの元幹部が要職に就く球団とも接触を図っている可能性を示唆した。

 来季で渡米11年目。完全復活を目指す30歳右腕は環境重視で新天地選びを進める。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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