ヤ軍ジーターの伝説的プレーが再び脚光 「最もアンビリーバブルなプレー」
同点を阻止する遊撃手の一塁ファウルゾーンからのバックトス
世界中から有力選手が集まるメジャーリーグでは想像できないほどの超ビッグプレーが生まれる瞬間がある。その代表格がヤンキースで「ザ・キャプテン」と慕われたデレク・ジーター(現在はマーリンズの最高経営責任者)が2001年10月13日、アスレチックスとのア・リーグ地区シリーズ第3戦で見せたプレーだ。このほどMLB公式サイトのスペイン語版ツイッターがアップした動画が再び話題となっている。
ジーターの伝説的な守備はヤンキースが1-0でリードした7回2死一塁で生まれた。アスレチックスのロングが放った打球は右翼線へ。右翼手スペンサーの本塁送球は中継に入った一塁手マルティネスの頭上を越える大暴投となった。一塁走者ジェレミー・ジアンビが悠々とホームを駆け抜けて同点かー。その瞬間に遊撃手のジーターがマウンド付近から一塁線へ猛然とダッシュ。最後は一塁ファウルゾーンでボールを右手で掴み、バックトスで捕手ポサダにつないでアウトとした。
このシリーズでヤンキースは第2戦まで2連敗。同点となっていれば同シリーズ敗退が決まっていたかも知れない。当時の実況が「これは遊撃手による最もアンビリーバブルなプレーだ」と絶叫したジーターの守備で息を吹き返したヤンキースは、この試合で1-0で完封勝利。その後3連勝してシリーズ突破すると、ア・リーグ優勝決定シリーズでは同年にレギュラーシーズン116勝とメジャータイ記録を樹立したマリナーズを4勝2敗で撃破した。ワールドシリーズではランディ・ジョンソン、カート・シリングを擁するダイヤモンドバックスに3勝4敗で屈したものの、ジーターの伝説的なプレーは今もなお大リーグファンの脳裏に刻まれている。