「今年こそ」の思い胸に― 怪我に泣かされてきた男が志願続投でプロ初完封
楽天美馬がシーズン初の完封、「出来すぎですね」
右拳を2度握り締め、雄たけびとともに笑顔を見せた。9回2死、清田を見逃し三振。美馬学投手が9回無失点でプロ初完封を果たした。12球団でも今季最速。「いやあ、ビックリしています。出来すぎですね」とヒーローインタビューで照れ笑いを浮かべた。
初回1死、細谷に右越えの三塁打を浴びたが、3番・清田を三ゴロ、4番・デスパイネを遊ゴロとピンチを脱すると、2回以降は7回を除いて三塁を踏ませぬ投球。三振は2つ、96球という打たせて取る内容で締めた。味方からも5点の援護を受け「8回終わったくらいに、もう1回行かせてほしいと言いました」と続投を志願したという。
シーズン初完封だが、プロ入り後は2度目。2013年10月19日、クライマックスシリーズファイナルステージの千葉ロッテ戦で完封勝利を挙げている。この年は6勝だったものの、ポストシーズンで3戦3勝。日本シリーズMVPにも輝くなど楽天初の日本一に大きく貢献した。ちなみにこのときの完封勝利後も、報道陣に「出来すぎですね」と笑顔で振り返っていた。