「MLBに行きたい」― マーリンズ・パークで一発を放った21歳捕手が抱く壮大な夢
「The POWER SHOWCASE」に参加し2本塁打を記録した福原大生捕手
近年、野球選手としての在り方は日々変化しつつある。日本のプロ野球でキャリアを積む者もいれば海外でのプレーを模索する者もおり、キャリアの積み方はそれぞれだ。
日本人選手がメジャーリーグでプレーするためにはNPBで経験を積んでからポスティングシステムやフリーエージェント(FA)権を行使して移籍するのが一般的だ。今年はこの方法で菊池雄星投手のマリナーズ入団が決定した。その裏でプロではないものの、夢の舞台を目指している選手が数多くいる。その中の1人である福原大生捕手に話を聞いた。
福原は北海道出身の21歳で現在は福島大に在籍している。野球との出会いは小学5年生のとき、幼馴染に誘われたのがきっかけで、すでに当時から捕手としての経験を積んでいく。本職は捕手ながらも一通りのポジションをこなしユーティリティプレーヤーとして存在感を示していた。その後はシニアや高校、大学と捕手と外野手の2つのポジションに重点を置いてプレーしてきた。
現在所属しているチームはないが、福原は昨年12月にはマーリンズの本拠地であるマーリンズ・パークで本塁打を記録した異色の経歴を持っている。これは過去にアスレチックスやレッドソックスの傘下チームで投手としてプレーした経験を持つブライアン・ドメニコ氏発案で2004年から行われている「The POWER SHOWCASE」に参加したことがきっかけだった。
主に高卒の選手が参加し、4日間の中でトライアウトやホームランダービー、試合を通じて結果を残すことができればメジャー球団と契約できるショーケースになっている。ちなみに当時は人気の野球ユーチューバー「トクサンTV」も同行していた
「このショーケースに呼ばれた際、『トクサンTV』のトクさんとライパチさんも同行して取材して下さることを伝えられました。経緯というよりもすでに決まっていたみたいです」
実際に参加したショーケースでは福原のほかにも日本から東海大北海道の今川優馬外野手も参加。13回目を迎えた今イベントで2人は日本人として初出場を果たした。福原は2日目に行われたホームランダービーでは2本塁打を記録し「打てる捕手」として自慢のパワーをアピールした。