黒田博樹の好投むなしく逆転負けしたヤンキースに地元メディアが厳しい見方 「ブルペンが黒田の力投を台無しに」
打撃陣もここ5試合10得点と不振
ヤンキースの黒田博樹投手が3日(日本時間4日)のアスレチックス戦で先発し、6回2/3を投げ、2安打1四球1失点の力投を見せた。黒田は勝利投手の権利を手にしたまま、マウンドを降りたが、中継ぎ陣が計4失点と大崩れ。ヤンキースは延長戦の末に2-5で逆転負けを喫した。勝敗は付かず、今季5勝目を逃した黒田に対し、地元メディアは同情的だった。ニューヨークポスト紙は「ブルペンが黒田の力投を台無しにし、ヤンキースはアスレチックスに延長負けを喫した」と大見出しで特集した。
「降雨の影響で試合開始まで1時間12分待たされた41677人の観衆の前で、延長10回で2-5負けによる3連敗を喫したヤンキースだが、ここ5試合で10回しかホームプレートにたどり着いていない。そして、デリン・ベタンセスとアダム・ウォーレンの不安定なピッチングの影響で、ヒロキ クロダの本当に素晴らしいパフォーマンスを水で流してしまった」
記事はこう伝えており、黒田の好投を惜しんでいた。
「みんな頑張ったけれど、相手がきっちりと仕事をした。つまるところ、そういうことだ」
ジョー・ジラルディ監督はそう語ったという。この日はアスレチックスの5人の投手から7本のヒットを放ち、チャンスも作ったが、タイムリーヒットが1度しか生まれなかった。打撃陣の不振は深刻化している。
一方、地元紙「デイリーニューズ」は小見出しで「ボンバーズ(ヤンキースの愛称)のブルペンと打撃陣が、最高の6回2/3の後で厳しくも勝敗がつかない結果に終わってしまった黒田を落胆させる」と報じて試合を特集。今季2番目に長いイニングを投げた黒田だが、球数は93球と余力を残しての降板となっただけに、悔やまれる結末となった。この日の黒田は93球中ストライクが55球。防御率は4・27となっている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count