昨季MLBでファンが頭部にファウル受け死亡 娘が切実願い「きちんと守られるように」
昨年8月のドジャース対パドレス戦でファウルが観客の頭部に当たり亡くなる
楽しいはずの野球観戦で悲劇的な事故が起きていた。昨年に行われたドジャース対パドレス戦でファウルボールを頭部に受けた女性ファンが亡くなっていたことを米スポーツ専門テレビ局「ESPN」が伝えている。
ESPNは「ドジャースの試合でファンがファウルボールを頭に受け、外傷を負って死亡」と見出しを付け、昨年8月に79歳の女性が頭部に打球を受け亡くなっていたことを報じた。
記事によると女性は3人の母であり、7人の祖母であるリンダ・ゴールドブルームさんで「検死官の報告では、“外傷による深刻な頭蓋内出血”が原因であり、それは8月25日のドジャースタジアムでの試合中に頭に受けたボールによって負ったものだという」とレポート。
ゴールドブルームさんは長い間ドジャースファンで、最近79歳の誕生日を迎えたお祝いと59回目の結婚記念を兼ねて家族と一緒に試合に来ていたという。ゴールドブルームさんが亡くなった翌朝にドジャースは死亡原因についてコメントを公表しておらず、事故から5か月以上経ってから球団広報が声明文を発表している。
「ゴールドブルームさん一家はいつも試合を見に来てくださる非常にすばらしいドジャースファンでした。私たちは今回の悲劇的な事故、そしてゴールドブルームさんの死に、非常に深い悲しみを感じています。球団とゴールドブルーム一家との間で今回のことは解決しております。このことについて私たちはこれ以上のコメントは控えさせていただきます」
これを受け娘のブロディさんは同番組に出演した際に「ドジャースとの取り決めや、法的な措置へのコメントをするつもりはない」と話しており、このような事故の被害者やその家族を支援する基金を設立したい思いを語っている。
そして「私の母は球場へ行ったまま、二度と家に帰ってくることはない。危険に気づく必要があり、将来、みんながきちんと守られるようになってほしい」と、チーム、そして野球を楽しみにしているファンに向け切実な思いを伝えている。
(Full-Count編集部)