鷹サファテ、合流初日から“絶口調”「森よりハンサム」「プレゼントは100均で」
股関節の手術で長距離のランニングはドクターストップ「残念だけど…」とニヤリ
この男がいるだけで、空気が変わる。周囲をパッと明るくさせ、安心感が生まれる。その出で立ちは、まさに“キング”と呼ばれるに相応しかった。ソフトバンクのデニス・サファテ投手が10日、チームが行なっている宮崎キャンプに合流。股関節手術を乗り越え、約10か月ぶりに戻ってきた。
早速、チームに、そして報道陣に笑いを巻き起こした。前日9日に来日し、この日朝に宮崎入り。宿舎で身支度を整えると、10時半を過ぎた頃に生目の杜運動公園に姿を表した。ベンチからグラウンドに姿を見せると、スタンドのファンから大歓声。ウォーミングアップ中のチームメートたちに両手を広げて歩み寄ると、選手全員に逆方向へと逃げられる、まさかの“歓迎”でまず笑いを誘った。
その後は仲間と次々に握手やハイタッチ、ハグを繰り返し、王貞治球団会長ともハグ。サブグラウンドへ移動すると、早速キャッチボールを行い、距離も約60メートルまで伸ばした。さらには投手陣の投内連携にも飛び入りで参加。弟分の森唯斗投手を始めとするチームメートとジャレ合い、その輪に笑顔が広がった。
練習終了後には報道陣に対応し、何度も笑いを巻き起こした。まず、チームメートとの久々の再会を喜んだサファテ。工藤監督との話し合いについて「今の状態の確認と、今後どう進めていくかを話した」と明かし「(監督からは)よく帰ってきてくれた。少し痩せたんじゃないか、と。あと、森よりはやっぱり全然ハンサムだな、と言われたよ」と続けた。
さらに、昨季守護神としてセーブ王に輝いた森唯斗へのプレゼントが話題に。昨季の活躍に対して約束していたサファテだが、まだ何にするか決めかねているようで「まだ何がいいかなと考えている。シーズンが始まるまでには何かいいものをあげたいなと思っているよ。今シーズンの開幕までは彼がセーブ王でキング・オブ・クローザーなので、始まるまでにはあげたいと思っています」と話し「100均かどこかでね(笑)」とオチをつけて笑わせた。
股関節の状態は「100%だよ」という一方で「ドクターからは今後はトレッドミルでのランニングと長距離は一生やらないほうがいいと言われたんだ」と語り「12分間走も出来ないんだよ」とニヤリ。ソフトバンクの春のキャンプで選手たちが最も悲鳴をあげる「12分間走」を挙げて「残念だけど、できないんだ。ごめんなさい。本当はやりたいんだよ」と笑みを浮かべた。
感動の再会を期待していたはずが、アップ中のチームメートから一斉に逃げられる“歓迎”には「予想してなかった反応だったけど、とても面白かったし、良かったよ。久々にみんなに会えて嬉しかったし、これからしっかりみんなと一緒にやってやるぞという気持ちになった。あと若い選手ばかりで顔も分からない選手もいたので、自分が年だということを実感したよ」と語っていた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)