11年連続50試合登板の日ハム宮西、今季も「50~60試合をしっかり目標に」

アリゾナでブルペン入りした日本ハム・宮西尚生【写真:盆子原浩二 】
アリゾナでブルペン入りした日本ハム・宮西尚生【写真:盆子原浩二 】

昨年11月に左肘手術、ブルペンで40球「6割くらいかな」

 日本ハムの宮西尚生投手が10日(日本時間11日)、米アリゾナ州スコッツデールでの春季キャンプでブルペン入りし、約40球を投げ込んだ。昨年11月に「左肘骨棘(こつきょく)滑膜(かつまく)切除術」を受け、全治まで3~4か月を要する見込みと診断された左腕。手術の影響もあり、まだ「6割くらいかな」と話すが、時折頷くしぐさも見せるなど好感触を手にしたようだ。

 キャッチャーを立たせて20球、座らせて20球を投げ込んだ。スライダーも交え、好感触に頷く場面もあった。自身の状態については「6割くらいかな。6割でも今の全力」としたが「最低8割、9割くらいは開幕までにはほしいんで」と開幕までには間に合わせるつもりだ。

 昨季は55試合に登板し防御率1.80、41ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得。通算273ホールド、324ホールドポイント(現在294ホールド、326ホールドポイント)の日本記録も更新するなど充実したシーズンになった。記録に関しては「自分は山口さんがいたからこうやって、ずっとクローザーとかも全然興味なく、ホールドを取り続けたいと思いここまで来れた」と昨年限りで引退し、宮西に抜かれるまでホールド、ホールドポイント共に歴代1位だった元巨人・山口鉄也氏の名前を挙げた。さらに「クローザーじゃない中継ぎ陣たちが目標となる数字を自分は作っていかないといけないと思ってるし、そういうためにも1個でも多く取りたいなとは思いますけど」とまだまだ記録を伸ばす意気込みだ。

 デビューから11年連続50試合以上登板を続けた一方、9月には肘を痛めてクライマックスシリーズに登板できない悔しさも味わった。目標登板数については「60(試合)後半投げるっていうのは、もう基本的にズレてきてると思うから、感覚がみんな、今のプロ野球界。やっぱり50から60の間に収めらて、何人もそういうピッチャーがいるっていうチームバランスっていうのが一番いい。リリーフもピッチャー陣も上手く回ってることやから」と言及。「50から60の間をしっかりと今年も目標にして」。12年連続50試合登板以上を目指すつもりだ。

 さらに昨季は終盤戦で離脱したことから「(今季は)監督のイメージ通りに働けるようにっていうのが目標」とし、「監督の理想通りに動いてあげれるのは自分しかいない」と覚悟も見せた。

 キャンプ中は「(手術した)左肘の感覚を完全に戻す」ことに専念する予定。「実戦は3月半ばくらいのイメージ」とするが、日ハムの絶対的リリーフエースはすでに開幕を見据えている。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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