助っ人打者が王柏融だけである理由―ハム栗山監督が絶賛する4割打者の能力
紅白戦でバックスクリーン左へ豪快弾「ヒットで終わるのか、長打になっていくのか」
台湾ラミゴから加入した日本ハムの新助っ人、王柏融外野手が16日の紅白戦で“来日1号”を放った。西村から、バックスクリーン左へと運ぶ豪快弾。CPBL(台湾プロ野球リーグ)で2年続けて打率4割を記録した強打者の実力は、やはり本物。栗山英樹監督は、その打撃技術だけではなくて、長打力も絶賛している。
凄まじい当たりだった。白組の「3番・左翼」でスタメン出場した王柏融。1-1の同点で迎えた4回、先頭で打席へ入ると、フルカウントから西村の速球を振り抜いた。打球はバックスクリーン左へ。「2ストライクに追い込まれていたので、ストレート1本を狙って打ちました。失投だと思うので、運が良かった」。本人は謙虚に振り返ったが、球場はどよめきに包まれた。
台湾では2016、17年と2年連続で打率4割をマーク。2016年の「.414」という打率はリーグ歴代最高の数字だ。さらに、2017年は打率.407、31本塁打、101打点でリーグ史上2人目、台湾選手としては史上初の3冠王に輝いた。
この日、王柏融の“来日初本塁打”を見届けた栗山監督は、その実力を改めて評価した。
「逆方向の一発というよりも、向こうを向いていないと打率は上がらない。4割打つバッターが引っ張りにかかって4割打つわけがないんだから。自然に向こうを向いているんだけど、ヒットで終わるのか、長打になっていくのかは違いがある」
4割打者なら広角に打てるのは当然。さらに意味があるのは、逆方向に打球が伸びること。現在、メジャーで最も重視されている指標の1つ「OPS(出塁率+長打力)」も持ち出して、王柏融が打者としていかに“価値”があるかを強調した。