イチロー、新打撃フォームで左中間へ柵越え 同僚は感嘆「すげえ力だな!」
フリー打撃で3連発含む8本の柵越え、メジャー通算117本で左方向への本塁打は1本のみも…
マリナーズのイチロー外野手(45)が18日(日本時間19日)、改造した新打法で快音を連発。2日続けての実戦形式の打撃で安打性の当たり2本と、フリー打撃で3連発を含む8本の柵越えを放った。
両膝を少し曲げ蓄えた下半身の力を軸足に移動。呼応したグリップの位置を少し上げ“溜め”を完了。そして一気に始動――。
新打撃フォームのテークバックからボールを捉えた後のフォロースルーが少し乱れた前日と違い、フリー打撃ではスムーズな一連の動きで25スイング中8本の柵越えを放った。
圧巻は4巡目の打席で放った3連発。追い風だったとはいえ、初めの1本はこれまでほとんど見られなかった左中間へのもの。フィールドでコーチと意見交換をしていた同僚ヒーリーが「イチ! すげえ力だな!」と感嘆した。因みに、メジャー通算117本の本塁打を放っているイチローが左方向へ放った本塁打は、02年6月29日のロッキーズ戦でマイク・ハンプトンから記録している1本のみだ。
前日に続き臨んだ「ライブBP」では、昨季13勝を挙げ開幕投手候補の左腕ゴンザレスと対決。前日にはなかったバットを垂直に立て勝負に入る独特のポーズを決めると、初球から振りに出る。7球中6スイングを試み2本の安打を放った。
イチローは前日に行った同練習の感想を率直に述べている
「別にマイナスとは言わないですけど、特別にプラスというわけではないです」
「ライブBP」は投手の仕上がり具合を測る投球練習の一環とあって、「別にどうということはないですよ」とも話した。しかし、同メニューではボール球を見逃したり、安打を放った場合などにポイントを付ける「得点制」を採用。イチローはショートバウンドするチェンジアップに寸でのところでバットを止めると、「Good take!(よく止めた!)」と思わず自賛。目と体の敏捷反応を確かめると同時に、ポイントもゲット。新味を加えたメニューを楽しんだ。
冷たい強風が吹いた気温9度のアリゾナで、イチローは21日から始まるオープン戦へ向けて、調整に弾みをつけた。