ホークス内川が“4番の仕事” 自身初のサヨナラ弾に「あれ? あ、走らんと」
ヘッドスライディング&同点弾の長谷川の気迫に「感じるものあった」
24日の日本ハム戦の9回、試合を決めるサヨナラ弾を放ったソフトバンクの4番内川聖一。これが自身5度目のサヨナラ打だが、意外にもサヨナラ本塁打は初めてだ。
「どうしていいのかわからなくて、打った直後に『あれ?』と思って『あ、走らんと』と(笑)。練習のときからあんなところ(左翼ポール際)にホームランを打とうと思っていないので、びっくりしたのが本音。正直、心の中ではサヨナラを打つならマッチ(松田宣浩)の方が確率は高いと思っていたので、何とかつなごうと思っていた」
この試合、1-5と4点ビハインドになった6回裏、2死二塁から長谷川勇也が三遊間深くにゴロを放ち、一塁へ決死のヘッドスライディングを見せていた。その長谷川が8回に放った同点ホームランがサヨナラ劇へとつながった。その長谷川の気迫に内川も気持ちを揺さぶられたという。
「ハセのヘッスラにチーム全員感じるものがあった。『俺も何とかしなきゃ』という気持ちにさせてくれた」
内川は、お立ち台で「厳しい展開が続いたが、みんなで頑張った。チーム全員でつかんだ勝利」と語った。キャプテンとして“全員野球”での勝利を喜んだが、試合に決着をつけたのは紛れもなく“4番の仕事”だった。
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藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura